1996 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット作業における作業エラー検出に関する基礎的研究
Project/Area Number |
08650495
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
長谷川 勉 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 教授 (00243890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐木 利弘 九州大学, 工学部, 助手 (60264074)
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Keywords | ロボット / エラー検出 / 多関節指ハンド / 物体操作 |
Research Abstract |
本補助金で購入した6軸力センサを既設の3本指ロボットハンドに装着し、作業行動観測システムの構築をすすめている。基本機能と動作の実時間性について以下の成果が得られた。 1.指先と把握物体表面との滑りのない転がり接触による物体操作機能と、把握中の作業対象の位置と姿勢とを実時間計測する三次元ステレオ視覚機能とが、多関節多本指ロボットハンドによる器用な物体操作を実現するための基礎となる。個別に開発済のこれらの機能を、実時間オペレーティングシステム(Vx-works)で動作するマルチCPU上に共有メモリを介した並行プロセスとして再実装し、それぞれ10ms、33msのサイクルタイムでの同時動作を実現し、システムとしての実時間性達成の見通しを得た。 2.多本指ハンドで物体操作をするときには、指先と把握物体との接触状態および把握物体と外界との接触状態が動的に変化する。そのためこれらの状態を検出し、作業目的が達成されるように指の動作を制御する必要がある。そこで指先に装着された力センサ信号から、安定把握に必要な内力と操作対象に所望の運動を引き起こす外力とを分離して検出し、それらを作業中常時観測する機能を開発しシステムに付加した。 3.作業エラーの検出と回復処理には、上位レベルの作業の意味と下位レベルの指や物体の動きとを結びつけて作業状況を推論することが必要となる。本年度は作業の意味と動作を結びつけるものとして作業動作プリミティブに着目し、組立作業を対象とした多本指ハンドの動作プリミティブを開発し、ピンの挿入作業を通じてその有効性を評価した。 これらの成果に基づき、作業実行系と独立し並行動作する作業状況分析監視システムのアーキテクチャの基本設計を行った。
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Research Products
(1 results)