1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650509
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
梅田 和昇 中央大学, 理工学部, 講師 (10266273)
|
Keywords | 距離画像 / 濃淡画像 / センサフュージョン / 形状認識 / 最小2乗法 / ロボットビジョン / 誤差解析 |
Research Abstract |
本研究は,ロボットあるいは産業用ビジョンへの利用を目標として,性質の異なる2つの画像:距離画像と濃淡画像とを融合することにより,ロバスト性の高い,実用的な3次元形状の認識手法を確立することを目的としている.まず,両画像の性質を考慮し,ロバストに抽出しうる特徴に関して論じた.距離画像は,実時間入力を仮定した場合,一般に計測点数が数百〜数千点程度の粗い画像になる.そこで,形状特徴として,高い周波数成分を含むエッジ・頂点は用いず,平面と円筒面のみに着目することとした.距離画像への局所的な平面の最小2乗当てはめ,法線ベクトルの算出を利用し,併合・分割によりなめらかな領域を抽出し,得られた領域を拡張ガウス球に写像してガウス球上での分布を計測することにより平面・円筒面の識別を実現した.一方,濃淡画像から抽出する特徴としては,直線エッジをとりあげた.以上で得られた2種の特徴,すなわち距離画像から抽出された平面・円筒面領域と濃淡画像から得られるエッジとを融合することにより3次元形状特徴を計測する手法を確立した. ・平面領域とエッジとの融合では,エッジを3次元空間に投影した平面と,平面領域を含む平面との交線を求めることで,エッジの3次元空間中での位置・姿勢を計測する手法を,両特徴の誤差を陽に考慮して定式化した. ・円筒面領域とエッジとの融合では,距離画像から得られている円筒面領域を濃淡画像上に射影したものと,濃淡画像のエッジとが一致するという条件を利用し,濃淡画像のエッジを融合することによって円筒面の計測制度を向上させる手法を,非線形最小2乗法の枠組みで定式化した. これらの手法の有効性を,実距離画像・濃淡画像の融合実験により検証している.
|