1996 Fiscal Year Annual Research Report
プレキャストコンクリート舗装の構造設計に関する研究
Project/Area Number |
08650540
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
西澤 辰男 石川工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (00143876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野田 悦郎 日本道路株式会社, 技術研究所, 主任研究員
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Keywords | プレキャストコンクリート舗装 / 力学的挙動 / 疲労解析 / 目地の荷重伝達 / 温度応力 / ダウエルバ- |
Research Abstract |
プレキャストコンクリート舗装(Precast Concrete Pavement : PCCP)は通常のコンクリート舗装とは異なり,工場で製作された比較的小さな寸法のコンクリート平板を路盤上に設置して施工されたものである.このようなPCCPの合理的な構造設計法を確立するために今年度は以下のような研究を行った。 まず、トンネル内のコンクリート舗装における補修法として幅1.75m、長さ5m、厚さ250mmのプレキャスト版を想定して、その力学的な挙動に関する解析を行った。特に今回は目地にダウエルバ-を用いた構造を設定し、ダウエルバ-の径や配置間隔を変えてシミュレーションを行った。その結果、ダウエルバ-の径を太くしたり、密に配置することで、荷重伝達効果は増加するが、通常のコンクリート舗装のそれに比較するとやや劣ることが分かった。一方、温度応力に関しては、版の寸法が小さいプレキャストコンクリート舗装の方が有利であることも判明した。 次に、これらの成果に基づきトンネル内の条件下において疲労解析を行い、長期の寿命について、通常のコンクリート舗装と比較を行った。その結果、プレキャストコンクリート舗装は版厚がやや薄いため、同じ交通条件、材料条件下では疲労度が大きいが、曲げ強度の増加によって疲労度をかなり減少できることが分かった。また、温度応力の影響が大きいので、プレキャストコンクリート舗装の温度応力についてさらに検討が必要である。 以上の結果を踏まえ、来年度は実際の道路の1部にこのプレキャストコンクリート舗装を施工し、温度ひずみの実測を行う予定である。また、ダウエルバ-の効果についてのシミュレーションの結果を、その試験区間における載荷実験により検証することを予定している。
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