1996 Fiscal Year Annual Research Report
定ひずみ速度圧密試験に対する有限変形圧密理論の適用性に関する研究
Project/Area Number |
08650578
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
清水 正喜 鳥取大学, 工学部, 助教授 (00115859)
|
Keywords | 粘土 / 圧密 / 圧密試験 / 定ひずみ速度圧密試験 / 有限変形 / 微小変形 / 時間依存性 / ひずみ速度 |
Research Abstract |
研究の目的は(1)定ひずみ速度圧密試験(CRS試験)結果に対する有限変形理論の適用性を検討することとと(2)土の持つ本質的な時間依存性を定ひずみ速度圧密試験を通して明らかにすることである. 目的(1)のために,微小変形の仮定を設けた場合と設けない場合に対して有限要素解析によってCRS試験をシミュレーションし,結果を比較した.シミュレーションのために,実際の土の挙動をできるだけ忠実に表現できるように従来の研究結果を参考に定めたモデルと,慣用の理論または結果の解析法において仮定されている性質を備えたモデルを設定した.シミュレーションの結果,どのモデルに対しても,有限変形解析によるシミュレーション結果は微小変形解析による結果と異なることがわかった.実際の土が微小変形の枠内で変形しないので,微小変形の仮定を設けると全く非現実的な土の挙動を前提にしたことになってしまうことを示している.特に,微小変形理論に基礎を置く慣用の解析法で仮定されている「定常状態」は,例え同じ性質のモデルを設定しても,有限変形解析では実現しないことがわかった. 目的(2)のために,繰り返し後圧密した粘性土試料に対して段階載荷試験とCRS試験を実施した.試料の真の時間依存的性質は,段階載荷圧密試験においては二次圧縮特性によって,CRS試験においてはひずみ速度依存的挙動によって表されると考えた.現在,これらの時間依存性の指標を関連付けるに足る十分なデータが得られておらず,実験および考察を引き続き行っている.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Masayoshi SHIMIZU: "Large and small strain FE analyses of CRS consolidation tests of soft marine clays." Proc.of the 6th Int.Offshore and Polar Engineering Conference. Vol.1. 424-430 (1996)
-
[Publications] 清水正喜他: "粘性土の圧縮と圧密に関する研究の現状と問題点" 地盤工学会中国支部論文報告集. 14,1. 1-17 (1996)