1996 Fiscal Year Annual Research Report
鳴り砂海岸の保全と復元に向けての鳴り砂の現地洗浄法と人工鳴り砂現地精製法の確立
Project/Area Number |
08650582
|
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
川村 國夫 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20023327)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 晴義 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (60113031)
山田 幹雄 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (30175666)
|
Keywords | 鳴り砂 / 保全・復元 / 人工鳴り砂 / 現地洗浄法 / 大量精製法 |
Research Abstract |
本研究は,実際の鳴り砂海岸2箇所の保全と復元に,従来からの研究成果を適用,展開させ,現実的な鳴り砂現地洗浄法と人工鳴り砂の大量精製法を提案,確立することにあった。検討の結果,以下の成果を得ることができた。 1.青森県八戸市白浜海岸の鳴り砂を保全するため,洗浄実験プラント(回転ミキサ-)による検討の結果,鳴り音の感度の低い現地鳴り砂は事前に貝殻処理をしたのち,回転数35回/min,循環ポンプ10l/minの水道水でわずか10分間の洗浄で,きわめて感度の高い鳴り砂に蘇った。 2.石川県門前町千代浜の鳴り砂を復元するため,珪砂(石英粒)による人工鳴り砂の大量精製法に取り組んだ。多面に渡たる試作の結果,安価で,水中の中でも良くなく感度の高い鳴り砂が,短時間(72時間)に,現地の粒度とほぼ同じ程度で精製することができた。今後は,千代浜の鳴り砂養浜に強く貢献することができる。 3.1997年1月に発生したロシア船タンカーによる大量の重油流出によって,各地の鳴り砂海岸は破滅の危機に瀕した。重油による鳴り砂への影響とその対策について,多くの調査および実験が実施された。この結果,きわめて少量の重油混入によって鳴り音は消え,その復元は大変困難となる事実が判明した。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 川村國夫: "鳴り砂と汚れ" 地盤工学会誌「土と基礎」. Vol.44.No,5. 39-42 (1996)
-
[Publications] Kunio Kawamura: "Remediation of Contaminated Musical Sand" 14th Proc. of Inter. Conf. on Soil Mech. Found. Eng.(under Printed) (1997)
-
[Publications] 川村國夫: "石川県門前町の鳴り砂海岸千代浜の保全事業" 第31回地盤工学研究発表会講演集. 2. 44-45 (1996)
-
[Publications] 平野敏行(編): "沿岸環境科学事典第10章鳴り砂の音" (株)フジテクノシステム, 1400 (1997)