1997 Fiscal Year Annual Research Report
陸上地形および表面粗度を考慮した好調好調の数値予知法に関する研究
Project/Area Number |
08650602
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山下 隆男 京都大学, 防災研究所, 助教授 (30111983)
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Keywords | 高潮 / 台風モデル / 数値予知 / 海上風 / 海面せん断応力 / MASCONモデル |
Research Abstract |
大阪湾,伊勢湾のように周囲を山に囲まれた場では高潮の再現が難しい。このため,湾内高潮の追算では台風モデルのモデルパラメターを調整し,ピーク値を合わせる操作がなされてきたが,風域場がうまく再現されていないため,高潮の波形を精度良く再現することはできなかった。本研究では,陸上地形および表面粗度の影響を考慮した台風モデルを構築し,これを高潮計算に導入することを目的としている。 本研究で得られた成果は以下のようである。 (1)陸上の乱流特性を考慮した台風モデル,YoshizumiモデルとMASCONモデルとを結合した台風モデル(MASCON-Y)を構築した。 (2)既往の台風の観測結果から,台風モデルの検証を行った。 (3)高潮の数値計算へのMASCON-Yモデルの導入を行った。 すなわち, ○海上での粗度は風波で決まるので,スペクトル法による波浪推算数値モデル(第2世代モデル)による北西太平洋海域での波浪推算を行い,風波による粗度の変化を考慮した。 ○MASCON-Yモデルを高潮の数値計算へ導入する方法を検討した。ここでは,開発した台風モデルが従来の簡易型モデルに比べて計算負荷が大きいので,時間発展のインターバルをできるだけ長くするためのノウハウを示した。すなわち,時間発展のインターバルの変化が高潮の計算結果に影響を与えなくなる時間間隔を,台風9426号を対象とした数値実験から明らかにした。 ○伊勢湾台風,第二室戸台風,台風6523号,台風7916号に関する追算を行い,開発した陸上地形および表面粗度の影響を考慮した湾内高潮の数値予知法の適用性を確認した。
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[Publications] 山下隆男・別宮 功・Gary Watson: "陸上地形および表面粗度を考慮した高潮の数値計算" 土木学会 海岸工学論文集. 43巻. 266-270 (1996)
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[Publications] 山下隆男・別宮 功: "台風7010号の土佐湾における高潮の追算-1mの差は波浪か?成層か?-" 土木学会 海岸工学論文集. 43巻. 261-265 (1996)
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[Publications] Gary Watson・山下隆男・林 泰一・芹澤重厚: "沖合い観測塔の風・波浪データに基づく海面せん断応力の評価" 土木学会 海岸工学論文集. 44巻. 141-145 (1997)
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[Publications] Gary Watson and Takao Yamashita: "WIND-WAVE-SURGE INTERACTION IN STORM SURGE PREDICTION" Recent Advances in Marine Science and Technology, 96. 153-166 (1996)
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[Publications] Gary Watson and Takao Yamashita: "NEARSHORE AND WAVE EFFECTS IN STORM SURGES" Proc. 25th Int. Conf. on Coastal Eng.,ASCE. Vol.2. 1417-1430 (1996)