1996 Fiscal Year Annual Research Report
微小電極による微生物凝集増殖体(生物膜・グラニュール汚泥)の生態学的構造解析
Project/Area Number |
08650642
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
原田 秀樹 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70134971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 信夫 長岡工業高等専門学校, 都市環境工学科, 助教授 (30193072)
大橋 晶良 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70169035)
桃井 清至 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60003852)
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Keywords | 水処理装置 / 生物膜 / グラニュール / 微小電極 / 硝化・脱窒 / 溶存酸素センサー / グルコースセンサー / イオンセンサー |
Research Abstract |
これまでの生物膜型水処理装置の開発研究では,反応器をブラックボックス的に取り扱う経験工学的な方法論に多分に頼ってきた.しかしながら,生物膜プロセスの信頼性,安定性,融通性を拡大するためには,このブラックボックスを開いて、生物膜やグラニュールなどのアグリゲート体の微生物生態学的構造を明らかにし、その構成フローラのダイナミックスをより精確に把握したうえで,その能力をより効果的に発揮させうるような生息環境をつくり出すことが必要である. そこで本研究では、集塊化増殖体内でのin situな物質代謝特性と微生物生態学的構造を直接的に把握するために,先端径が10〜20μm程度のガラス製チップで構成される種々の微小電極(Microelectrodes)セサ-を開発し,嫌気性微生物アグリゲート(UASB反応器で培養されたグラニュール汚泥)および好気性微生物アグリゲート(固定担体上に形成された生物膜)に適用して,アグリゲート体内の任意の現位置での目的物質濃度検出を行った.さらに,基質の消長,生産物蓄積やその結果として生起するpH勾配の様相などを記述する生態学的構造モデルを構築し,別途回分実験より求めた動力学的パラメーター値を用いたシミレーションによってモデルの検証を行った. 開発した微小電極は,pHセンサー,硫化イオンセンサー,アンモニア性窒素センサー,硝酸性窒素センサー,グルコースセンサー,溶存酸素センサーの7種類で,UASBグラニュール汚泥,人口生物膜,回転円板生物膜に適用した.測定した基質濃度プロファイルは構築した生態学的構造モデルによるシミレーションとほぼ一致しており,生物膜やグラニュールなどのアグリゲート体の微生物生態系の機構が明らかになった.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 菊池香,原田秀樹,大橋晶良: "酸素微小電極の感度に影響を及ぼす因子" 土木学会新潟会研究調査発表論文集. 14. 407-408 (1996)
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[Publications] 大橋晶良,渡辺亮,原田秀樹: "微小電極と数学的モデルによる嫌気性微生物グラニュール内の基質濃度とpHプロファイルの評価" 環境工学研究論文集. 33. 235-245 (1996)
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[Publications] 風間哲也,原田秀樹,大橋晶良,菊池香枝: "微小電極による生物膜の硝化・脱窒特性の評価" 日本水環境学会年会講演集. 31(印刷中). (1997)
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[Publications] 菊池香枝,原田秀樹,大橋晶良,風間哲也: "微小電極による回転円板生物膜の酸素・基質プロファイルの測定" 日本水環境学会年会講演集. 31(印刷中). (1997)