1998 Fiscal Year Annual Research Report
地震時のジョイントの剪断ムーブメントに対するシーリング目地の耐疲労性
Project/Area Number |
08650665
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Research Institution | TOKYO INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
田中 享二 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 教授 (40016829)
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Keywords | シーリング材 / 剪断疲労 / 断面寸法 / 断面形状 / 繰返し試験 / 応力解析 / 伸縮疲労 / 亀裂 |
Research Abstract |
直方体試験体を用いた従来の剪断試験方法では、試験体の両端の開放面から亀裂が発生し、シーリング材の一般部分の剪断ムーブメントに対する耐疲労性を知ることの障害になることが多かった。そのため新しい試験方法を開発・提案した。本年度新たに得られた成果は以下のとおりである。 1. 欠点を改善するための新しい考えによる試験体および剪断試験装置を開発した。これは直径の異なる2つのリングを被着体とし、その目地空間にシーリング材を打ち込んだものを試験体とし、外側のリングを固定し、内側のリングを左右に回転させ、シーリング材に剪断繰り返し変形を与えるものである。この円形試験体の使用により試験体両端の開放面を除去することができ、安定的に剪断疲労試験を行うことが可能となった。 2. 新しい剪断疲労試験装置を用いて断面形状の影響の耐剪断疲労性に及ぼす影響について再度検討した。その結果、表面が直線である矩形断面よりも多少曲率のついた凹形状のほうが、耐剪断疲労性が良好であること、凹形状が大きくなると耐疲労性は逆に低下することを確認した。 3. シーリング材の剪断変形時の内部の応力状態を大変形を考慮した有限要素法により調べた。その結果、多少曲率のついている場合に局部的な応力集中を避けることができることが明らかになり、解析面からも前述の結果が裏付けられた。 4. シーリング材の剪断疲労と伸縮疲労については、新しい疲労試験装置を用いて検討したが、明らかに亀裂発生のモードが異なっており、両者は独立して評価することが望ましいと考えられた。
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[Publications] 田中享二,宮内博之,平居孝之: "シーリング材の剪断疲労に及ぼす断面寸法と形状の影響" 日本建築学会構造系論文集. 511号. 47-52 (1998)
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[Publications] K.Tanaka, H.Miyauch and T.Hirai: "EFFECT OF CROSS-SECTIONAL SHAPES OF POLYSULFIDE SEALANT ON SHEAR FATIGUE RESISTANCE TO SLIDING JOINT MOVEMENT" American Society for Testing and Materials, STP. 1334. 43-50 (1999)
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[Publications] 申 英珠,宮内博之,平居孝之,田中享二: "矩形断面をもつシーリング材の剪断疲労に及ぼす断面寸法の影響" 日本建築学会大会学術講演梗概集,A. A. 269-270 (1998)
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[Publications] 宮内博之,平居孝之,田中享二: "シーリング材の剪断疲労に及ぼす断面形状の影響" 日本建築学会学術講演梗概集,A. A. 271-272 (1998)
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[Publications] 田中享二,宮内博之: "新しい剪断試験方法の提案" 日本建築学会学術講演梗概集,A. A. 273-274 (1998)