1996 Fiscal Year Annual Research Report
要素サイズ依存性を解消したコンクリートのFEM解析モデルの開発と実大部材料解析
Project/Area Number |
08650669
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
畑中 重光 三重大学, 工学部, 助教授 (00183088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 英二 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80144129)
川口 淳 三重大学, 工学部, 助手 (50224746)
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Keywords | コンクリート / 有限要素解析 / ひずみ硬化 / 構成則 / 寸法効果 / コンファインドコンクリート / コンクリート充填鋼管柱 / スナップバック |
Research Abstract |
近年、コンクリートのひび割れが発生した後の高度に非線型な変形挙動も、有限要素法(FEM)の進歩により予測することが可能となってきた。しかし、従来の有限要素法では、コンクリート構造物のせん断破壊などの脆性的な挙動の安定した予測や、横造物の寸法の影響の予測を正しく行うことは難しい。とりわけ、ひずみ軟化挙動に大きく影響されるコンクリート構造物・部材の塑性変形挙動の解析では、ひずみ軟化域での構成モデルの導入が必要となる。 本年度の主な検討事項を以下に示す。 1.これまでの問題点であるスナップバック挙動に対する-つの対処法を提案し、これを有限要素解析に応用した。 2.本構成モデルによる解析結果と、他の一般的な構成モデルによる解析結果を比較し、ひずみ軟化挙動を部材耐力評価に考慮することの重要性を確認した。 3.コンクリート充填円形鋼管柱の有限要素解析を行ない、コンクリートのひずみ硬化は柱全体の挙動にあまり影響を及ぼさないが、ひずみ軟化および塑性体積ひずみ量の影響は極めて大きいことを明らかにした。 4.軸圧縮を受けるプレーンおよびコンファインドコンクリートの塑性変形挙動に及ばす供試体寸法の影響について既往の研究を整理し、寸法効果を考慮できる応力-ひずみ曲線の数式モデルを提案した。 本年度の研究を踏まえ、次年度は以下の検討を行なう予定である。 1.FEM解析における要素サイズ依存性の検討、およびその解消法の提案 2.寸法効果則を導入した実大部材解析
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[Publications] 水野英二: "各種コンクリート構成モデルによるコンファインドコンクリートの三次元有限要素解析" 日本建築学会東海支部研究報告集. 35. 353-356 (1997)
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[Publications] 水野英二: "各種コンクリート構成モデルによるコンクリート充填鋼管柱の三次元有限要素解析" 土木学会中部支部・平成8年度研究発表会講演概要集. 第1巻(未定). (1997)