1997 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート構造物の劣化予測手法に関する研究-使用環境条件(温度,水分,塩化物)を考慮したモデルの構築-
Project/Area Number |
08650688
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
武藤 厚 名城大学, 理工学部, 講師 (90278325)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 林爾 名城大学, 理工学部, 教授 (10076581)
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Keywords | コンクリート / 劣化 / 耐久性 / 耐火性 / 水分移動 / 熱伝導 / 有限要素法 / 透水試験 |
Research Abstract |
前年度に、コンクリートの劣化に大きく関係する熱水分挙動を推定する数学的なモデルの確立、ならびに数値的な予測手法の構築を実施したが、本年度は、その成果に基づいて、火災など高温の履歴までの温度範囲をカバーするためのモデルの修正と、実際に数値解析する為の手法(ソフトウェアを含む)の開発を実施した。エネルギーと物質の同時移動問題の数値解析は従来きわめて困難な問題であったが、新たに開発した手法により、充分に実用可能なレベルで安定した数値計算を行うことが可能であることを確認した。現在、定量的な検証を実施中である。なお、力学的な問題として、コンクリートのひびわれを数値解析するモデルを同時に組み込み、熱・水分移動の問題と連動可能とする為の基本的な検討を試みた。この点については継続した検討中である。<以上、研究代表者担当> 解析的検討に併せ、解析モデルにおけるパラメータを推定する材料実験を実施した。具体的には、従来大型の試験装置を必要としていたコンクリートの透水試験を、小型の装置で可能とし、さらに種々の環境条件下に暴露された試験体を対象としてた分析を可能とする実験装置を試作し(一部前年度に前倒しで開始)、手法の妥当性の検討を行った。その結果、試験方法の有効性と実用性を確認した。精度の検証と細部における測定方法等の検証については、さらに継続して検討中である。 <以上、研究代表者および分担者が共同で担当>
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 武藤 厚: "コンクリート系構造の耐火性能に関する評価手法について(その2)" 日本建築学会・学術講演梗概集. A-2. 197-198 (1997)
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[Publications] Max A.N.Hendriks: "Finite Elements in Engineering and Science" A.A.BALKEMA/ROTTERDAM, 537 (1997)