都市におけるインフラストラクチャーの総合化に関する研究

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08650696
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Yokohama National University
• Principal Investigator: 佐土原 聡 横浜国立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90178799)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 村上 處直 横浜国立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30210008)
• Keywords: インフラストラクチャー / 総合化 / 地域冷暖房 / スケール分析 / 拠点インフラ / 広域ネットワーク / 自然の原理 / エネルギー供給システム

Research Abstract

本年度はインフラストラクチャーの総合化の概念を整理し、東京都と横浜市でケーススタディを行った。
都市の災害に対する供給信頼性、環境保全性、都市のアメニティという現在の大きな課題を同時に解決し、また、今後の環境の変化に対応できる都市基盤を築くためには、自然の原理をうまく取り入れた都市基盤システムが必要であり、それを実現するのがインフラストラクチャーの総合化である。自然環境の中ではエネルギー、水、廃棄物処理等が一体となっており、それを水を熱媒としたエネルギー供給システムである地域冷暖房を中心に構築するのである。
そのために本研究では、総合化を図るべき施設である地域冷暖房、発電所、ごみ焼却場、下水処理場、ポンプ場等のスケール分析を、東京都と神奈川県の施設を対象に行った。その結果、現在のひとつの地域冷暖房の広がり、すなわち拠点的に総合化すべき施設と、拠点どうしをつなぐ機能ももつ広域ネットワークにより総合化すべき大きな施設が明らかになった。
さらに横浜市都心部、東京都心部において総合化のケーススタディを行い、拠点システムと広域ネットワークシステムを計画して、それによるエネルギー削減効果、環境保全効果、電力ピーク削減効果を定量的に明らかにした。

Research Products

• [Publications] 佐土原聡他: "都市インフラの統合化・クローズト化に関する研究その1.ごみ、下水汚泥処理施設のスケール分析" 日本建築学会大会学術講演梗概集. (1996)
• [Publications] 佐土原聡他: "産業排熱原単位に関する研究.神奈川県における未利用エネルギーの利用可能性に関する研究その9" 日本建築学会大会学術講演梗概集. (1996)
• [Publications] 佐土原聡他: "神奈川県における産業排熱の地域冷暖房への活用可能性に関する研究神奈川県における未利用エネルギーの利用可能性に関する研究その10" 日本建築学会大会学術講演梗概集. (1996)
• [Publications] 佐土原聡他: "横浜市・川崎市における広域熱供給ネットワークの有効性の検討 神奈川県における未利用エネルギーの利用可能性に関する研究その11" 日本建築学会大会学術講演梗概集. (1996)