1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650708
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
近江 隆 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加治 大輔 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00292251)
石坂 公一 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40282115)
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Keywords | ネットワーク居住 / 家族 / 住宅供給 / マルチハビテーション / 住居費 |
Research Abstract |
離散した世帯のネットワーク関係が家族とすると、家族は一人一人のイメージとして異なった範囲の集団になる。従来の1世帯1住宅の対応だけを見る見方を越えた新しい方法が必要となる。本研究は第一に、ネットワーク居住の把握の方法論の考察と提案、第二に、その成立構造の解明、第三に、その経済分析を課題とした。特に、本年度は1住宅1世帯を対象とした住居費分析の限界性を踏まえて、それをネットワークとして扱う住居費分析の方法と多住宅居住の家計費構造の中での住居費関連費用の有り様を解明することを目的とした。 まず、ネットワーク居住の類型化を行い、(1)同居型(a片働き世帯、b共働き世帯)、(2)両住まい型(a夫・妻世帯,b親・子世帯)、(3)単身赴任型、(4)子他出型の4つのタイプ(6種類)に整理した。次に、平成6年の調査の全国消費実態調査データ及び特別集計データから住生活に関わる項目を取り出し、ネットワーク居住類型の各タイプに対応するデータを当てはめ、各世帯の支出を平均世帯人員で割り1人当たり消費支出を算出した。また、タイプ1の同居型を基本としてネットワークコストを分析する。モデル家計(中心世帯)の家族類型別に支出額の比較を行い、さらに、中心世帯と分散世帯のモデル世帯を組み合わせることによって、現実のネットワーク居住に近い状態をモデル化し、仮想ネットワーク世帯の消費支出の特徴を分析した。その結果、ネットワークコストに影響する要因として、(1)世帯主年齢、ライフステージ、(2)住宅の所有形態、(3)交流の手段(交通、通信等)、(4)送り等の経済的絆、(5)食費の内訳等に現れるライフスタイルを確認した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 近江 隆, 金 貞均: "大都市におけるネットワーク居住の成立形態と住機能の変容" 都市住宅学. 第16号. 101-107 (1996)
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[Publications] 近江 隆, 金 貞均: "大都市ネットワーク居住の成立形態と住機能及び居住様式の変容" 日本建築学会大会学術梗概集. 1071-1072 (1996)
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[Publications] 近江 隆, 金 貞均: "大都市ネットワーク居住の成立形態と住機能及び居住様式の変容" 日本建築学会東北支部研究発表会. 第59号. 199-202 (1996)