1997 Fiscal Year Annual Research Report
住宅マスタープラン,都市マスタープランの策定理論・策定技術に関する考察
Project/Area Number |
08650722
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Research Institution | TOKYO METROPOLITAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
高見沢 邦郎 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50087277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森村 道美 長岡技術科学大学, 環境・建設系, 教授 (70010832)
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Keywords | 住宅マスタープラン / 都市マスタープラン / 東京都特別区 |
Research Abstract |
住宅政策と都市計画の連携とそれらの計画の実体化のためには、市区町村がそれぞれに関わる基本計画をもつべきとの議論はかなり以前からあった。近年、都市計画法や大都市法の改正等が行われたことによって、多くの市区町村において都市計画マスタープラン、住宅マスタープランの策定を行える状況になった。研究申請者2名はこれまでも市区町村におけるマスタープランの関連の実態調査や計画理論提案等の研究を共同で行ってきたが、今回、それらを発展させる形で本研究に取り組むところとなった。具体的調査としては、各種資料によって全国レベルの動向分析を先ず行い、次いで、(1)東京都区部の策定状況に関する資料の収集、ヒアリング等の実施と分析、(2)それとの対比として、地方中核都市(具体的には札幌市、福岡市)での実態の調査、(3)計画に取り組む以前の状況、具体的策定の状況やその後の展開等に関する詳細調査(事例としては東京都千代田区、江戸川区、町田市等)、といった作業を2年間に順次行った。その結果として計画技術上の知見を、またその一般解化による計画理論上の知見をえることができた。それは例えば、市街地像等の描出の方法、計画目標やフレームのあり方とその設定方法、計画の達成度測定と評価の方法、といった諸点についてである。またあわせて、全体を通じた分析においてこれら二つのプランがもつ問題点や課題の整理を行い、今後の技術発展への基礎的な検討結果を示した。以上のような知見は、今後都市計画の地方分権が急速に進もうとしている状況にあって、市区町村が自らの都市・住宅を形成する上での計画論に多くの示唆を与えるものと考える。
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Research Products
(1 results)