スペースブロックの適用による経路探索を考慮した空間デザイン手法の開発

1996 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 08650731
• Research Category: Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
• Research Institution: Aichi Shukutoku University
• Principal Investigator: 日色 真帆 愛知淑徳大学, 現代社会学部, 助教授 (50222237)
• Keywords: 経路探索 / スペースブロック / 設計方法 / 人間環境系 / 場面 / 表記法 / 空間デザイン / デパート

Research Abstract

経路探索を考慮した空間デザインの手法としてスペースブロックのアイデアを利用する。スペースブロックは、壁などに囲まれまとまりをもって感じられる空間を、中の人間や樹木ごとに取り出してブロックのように捉える空間の表現手法である。初年度である平成8年度には経路探索の実態調査とスペースブロックのアイデアを利用したモデル化を行った。
1)現実の経路探索行動の調査
東京の複数のデパートをフィールドとして観察による経路探索の調査を行った。その結果、内部のそれぞれの場所に特有の定型的行動があることが確認された。また、特に行動の連鎖が行きと帰りに大きく分けられること、寄り道的行動の多いことなどが指摘された。
2)コンピュータ上にスペースブロックを利用したモデル化
「空間」と「出来事」とをセットにして「場面」と名付けた単位を提案して、上記の調査によって得られた経路探索のデータを場面の連鎖として表現することとした。この経路探索のモデルでは、現実の場面だけでなく、計画された場面を導入することで、デパートにおける経路探索の概略を説明することができた。このモデルの「空間」の概要にスペースブロックを当てはめることを試みているが、十分な検討は次年度の課題としている。

Research Products

• [Publications] 日色真帆、小嶋一浩、岩崎健一郎: "スペースブロックの概念とその実現メディア:スペースブロックによる設計方法その1." 日本建築学会大会学術講演梗概集. 463-464 (1996)
• [Publications] 岩崎健一郎、日色真帆、小嶋一浩: "設計ツールとしてのベーシックスペースブロックの提案:スペースブロックによる設計方法その2." 日本建築学会大会学術講演梗概集. 465-466 (1996)
• [Publications] 小嶋一浩、岩崎健一郎、日色真帆: "ベーシックスペースブロックを使ったワークショップ;スペースブロックによる設計方法その3." 日本建築学会大会学術講演梗概集. 467-468 (1996)