1996 Fiscal Year Annual Research Report
交流熱緩和を用いた高温排ガス用半導体型成分センサー
Project/Area Number |
08650870
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
山口 周 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10182437)
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Keywords | 化学センサー / NOX / 酸化物半導体 / 吸着 / 電気化学 / 触媒 / 交流緩和 / 混成電位 |
Research Abstract |
本研究で検討するセンサーの原理は,被測定対象の成分の反応速度の相違を,熱パルスの入力に対する交流応答(緩和速度)により検出するものであり、排ガス中のCO,窒素酸化物,硫黄酸化物,金属(酸)塩化物蒸気,塩素含有有機分子の検出を目的とする. 平成8年度においては被測定対象をNO_xに限定し,NO_xを優先的に吸着あるいは表面上で優先的にNO_xが反応する酸化物系半導体の探索を行った.燃焼排ガスを測定対象とするため,測定ガスに含まれるCO_2やCO_2に対する化学的安定性を考慮に入れて,Nd_<-x>Ce_xCuO_<4-δ>(NCCO)を酸化物半導体として用いることとした. 中・低温におけるNO_xに対するNCCOの反応性を検討するために,Nd_2O_3を25mole%ドープしたCeO_2を電解質,NCCOを作動極,Auを参照極および対極とする非対称電池の開回路電圧を測定するとともに直流分極を行った.電池の起電力測定は300〜800℃の温度範囲で,N_2+O_2+NO(+NO_2)の混合ガス雰囲気で行い,この電池がNO_xおよび酸素分圧に依存して起電力を発生することを見いだした.450℃における同様の雰囲気下における分極測定から,この電位はカソード反応:1/2O_2+2e→O^<2->およびアノード反応:NO+O^<2->→NO_2+2eによる混成電位であると推定された.また,分極曲線の解析から,多孔質NCCO開気孔中のNO_2の拡散および酸化物電極/電解質/気相の三相界面における電荷移動反応の混合律速であると推定された.また,限界電流,交換電流密度,移動係数などのパラメータを決定し,NCCOとNO_xの反応特性に関する基礎的知見を得た.
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Research Products
(2 results)