1996 Fiscal Year Annual Research Report
溶質-溶媒間相互作用を考慮した超臨界溶媒中における物質移動過程の解明
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08650888
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
船造 俊孝 横浜国立大学, 工学部, 助手 (60165454)
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Keywords | 超臨界 / 物質移動 / 相互作用 / 拡散係数 |
Research Abstract |
本年度は臨界点近傍における溶質-溶媒間相互作用を明らかにするため、FTIRを用いて溶媒にCO_2、溶質にアセトンを用いて温度、圧力、アセトン濃度を変化させ、溶媒-溶質間の相互作用に及ぼす影響を調べた。吸収ピーク強度に異常性が認められたのは1725cm^<-1>のC=0伸縮振動ピークのみで、他については全く認められなかった。条件によって1725cm^<-1>付近にいくつか新たなピークが現れるので、バンド分解を行い、各波数における吸収ピーク面積をピーク強度とした。1725cm^<-1>の吸収ピーク強度はアセトン濃度に比例して増加するが、ある条件下では予測値よりも過剰な値を示す。これは超臨界CO_2中でアセトンの溶質-溶質間相互作用(溶質同士がクラスターを形成)と考えられる。一方、1722と1719cm^<-1>の吸収ピークは臨界点近傍のみ現れる。これはC=0伸縮振動吸収に起因するのが溶質のアセトン分子の回りにCO_2分子が会合し、そのため伸縮運動が制限され低波数側にピークがシフトしたと考えられる。これらのピークが存在する条件は極めて狭い条件であり、溶質分子の回りに溶媒分子のクラスターが形成するのはほんの臨界点近傍に限られることがわかった。 物質移動パラメターの測定として、本年度はガラス球(細孔なし)を充填した充填層における超臨界条件下での軸方向分散係数D_<ax>を圧力と粒子径を変化させ、また上昇流と下降流についてクロマト法を用いて測定した。また、Taylor法により超臨界CO_2のベンゼンの分子拡散係数を測定した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Funazukuri et al.: "Tracer diffusion coefficients of benzone in dense CO_2 at 313.2K and 8.5-30MPa" Fluid Phase Equilibria. 125. 235-243 (1996)
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[Publications] T.Funazukuri et al.: "Effective axial dispersion coefficients in packed-beds under supercritical conditions" Proc.of the 4th International Conf.on Supercritical Fluids. (in press). (1997)
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[Publications] T.Funazukuri et al.: "FTiR Spectra of acetone in sub-and supercritical CO_2 in the near-critical region" Proc.of the 4th International Conf.on Supercritical Fluids. (in press).