1997 Fiscal Year Annual Research Report
遷移金属-電解酸化系を用いる炭素-炭素二重結合の特異的官能基変換
Project/Area Number |
08651011
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
黒星 学 岡山大学, 工学部, 講師 (30242316)
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Keywords | オレフィン / 酸化 / 電解 / オスミウム / 不斉誘起 / ジヒドロキシル化 / アミノヒドロキシル化 |
Research Abstract |
遷移金属触媒を用いた、炭素-炭素二重結合の電解系におけるジヒドロキシル化とアミノヒドロキシル化を検討した。 オスミウム触媒存在下、フェリシアン化カリウムあるいはヨウ素を電解で循環・再生しながらオレフィンをジヒドロキシル化することができた。また、この系にキラル配位子を添加することにより、相当するキラルジオールを高選択的に得ることができた。本反応を利用して有用天然物であるシコニンの合成を検討した。また、分子内にオスミウムに配位可能な酵素等の官能基を有する基質における不斉ジヒドロキシル化を検討し、中程度ないし高い鏡像体過剰率で目的のジオールが得られることが分かった。現在、オレフィンの置換様式およびオレフィンと配位性官能基間の原子数と誘起される鏡像体過剰率との相関を検討している。 p-トルエンスルホンアミドを塩化ナトリウム水溶液中電解酸化することにより、N,N-ジクロロ-p-トルエンスルホンアミドを得た。これは塩基性水溶液中で容易に加水分解し、N-ジクロロ-p-トルエンスルホンアミド等価体を与えることが分かった。キラル配位子とオスミウム触媒存在下、このものでオレフィンを処理すると不斉アミノヒドロキシル化が進行し、相当するuic-アミノアルコールが中程度の収率・鏡像体過剰率で得られた。現在、p-トルエンスルホンアミドの酸化を行いながらオレフィンのアミノヒドロキシル化を進める反応条件の最適化を行っている。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S.Torii, T.Hase, M.Kuroboshi, C.Amatore, A.Jutanal, H.Kawafuchi: "Synthesis of Terminal-Biradical Compounds Consisting of Two N-Oxyl Groups Connected with Conjugated π-Systems" Tetrahedron Letters. 38(42). 7391-7394 (1997)