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1996 Fiscal Year Annual Research Report

クロム-アレーン錯体を用いた芳香族求核置換反応によるポリチオエーテル類の合成

Research Project

Project/Area Number 08651046
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

柿本 雅明  東京工業大学, 工学部, 教授 (90152595)

Keywordsクロム-カルボニル錯体 / 求核置換反応 / チオフェノール / モデル反応 / 重縮合
Research Abstract

パラジクロロベンゼン-クロムトリカルボニル錯体(1:1)を合成し、錯体の安定性を紫外可視吸収スペクトルを用いて検討した。得られた錯体とチオフェノキシアニオン、フェノキシアニオンとの反応を重合のモデルとして行い、高速液体クロマトグラフィー法により調べた。錯体の合成はパラジクロロベンゼンとクロミウムヘキサカルボニル錯体を出発物質として文献記載の方法を参考にして行った。生成するアレーン錯体が溶液中では不安定であることが判明したので、精製操作をカラム分離から昇華精製へと変更することにより高純度のモノマーを得た。得られたアレーン錯体の同定はIR、NMR、元素分析、融点測定により行った。
得られたアレーン錯体は当初の予測と異なり溶液中で不安定であった。種々の条件下における溶液の安定性を調べた結果、非プロトン性極性溶媒中(DMF、DMSO)では比較的安定であること、酸素、水分に対しては安定であることが明らかとなった。極性の低い溶媒中(クロロホルムなど)では酸化クロム(緑色沈殿)の生成が促進されることが観察された。
アレーン錯体と求核試薬を1:2で反応させ、生成物を高速液体クロマトグラフィーにより分析した。求核剤としてチオフェノキシアニオンを用いると、フェノキシアニオンの時と比較して二置換体生成量が増加した。チオフェノキシアニオンの求核性が充分高いため、二置換体の生成が錯体の分解より速く進行したものと考えられる。各成分の収率を算出すること、二置換体の収率を100%近くまで引き上げることが今後の課題である。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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