1997 Fiscal Year Annual Research Report
ビニルモノマー化ケイ光プローブの合成と高分子ミクロ環境の評価
Project/Area Number |
08651052
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
岩井 薫 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (90127423)
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Keywords | 分子内ケイ光プローブ / 分子内CT発光 / 共重合体 / 高分子ミクロ環境 / 熱相転移現象 / 感熱応答挙動 / LCST / ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド) |
Research Abstract |
近年,光・熱やpHを始めとするさまざまな外的刺激により高分子化合物の有する機能が変化するいわゆるインテリジェント高分子が注目されている。このような高分子化合物の構築するミクロ環境や外的刺激によるミクロ環境の変化については,市販の8-アニリノ-1-ナフタレンスルホン酸塩やピレンなどのケイ光性分子を微環境プローブとして用いた研究が数多くなされている。本研究においては,高分子ミクロ環境についてのより詳細な情報を得るため,申請者らが見い出したケイ光プローブ分子9-(4-N,N-ジメチルアミノフェニル)フェナントレン(DP:DMA-Phen)に重合性官能基を化学修飾した新規のビニルモノマー化ケイ光プローブを合成し,これを共重合によりごく微量種々の高分子に組み込み,DPユニットのケイ光挙動より溶液中で幹ポリマーが構築する高分子ミクロ環境の評価を行い,以下の成果を得た。 1.ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド),ポリ(N-n-プロピルアクリルアミド),ポリ(N-イソプロピルメタクリルアミド)などの感熱応答性を示すアクリルアミド系ポリマーの水溶液中での熱相転移現象を分子内ケイ光プローブ法により追跡し,相転移に伴う高分子ミクロ環境の変化を評価した。 2.ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)の熱相転移温度並びに高分子ミクロ環境を制御することを目標として,N-イソプロピルアクリルアミドと種々のモノマーとの共重合体を合成し,それら共重合体の水溶液系の熱相転移挙動や高分子ミクロ環境を分子内ケイ光プローブ法により検討し,熱相転移温度並びに高分子ミクロ環境の制御の可能性を示した。
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