1997 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙閉鎖環境の酸素供給システム-微小重力下における藍藻類育成環境の形成-
Project/Area Number |
08651084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
安藤 公二 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (60002854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井戸川 清 北海道工業技術研究所, 資源エネルギー部, 主任研究官
大平 勇一 室蘭工業大学, 工学部, 助手 (00250522)
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Keywords | 微小重力 / 酸素供給システム / 気液分離 / 気泡径 / 遠心力 / バイオリアクター / スピルリナ / 炭酸同化 |
Research Abstract |
1.研究の目的:前年度は微小重力下で円筒型リアクターを回転させることにより遠心力を生じさせ、中空回転液体に外部からガスを吹き込み、生成する気泡の液からの分離に必要なGの下限を検討した。実際の培養ではリアクターを回転せず固定することが望ましい。そこで、本年度は通気エネルギーを利用して、中空回転液体層の形成を試みた。すなわち、微小重力下において、円筒容器中の液相にガスを連続的に吹き込み、回転中心部においてガスを分離排出する中空回転液体層の形成条件を検討した。 2.実験実施状況:固定したアクリル製縦型円筒容器内に水を入れておき、容器外の外周部から内部へ接線方向45度の角度でガスを噴射した。容器の外側と上方の2方向から2台のビデオカメラで液の回転流動状態、気泡の挙動等を地上1G下および微小重力下で観察・記録した。前年度に製作した落下用実験装置を、円筒容器とガス導入部分等を一部改装して、本年度も使用した。微小重力場を作るための落下実験は、(株)地下無重力実験センター(μG時間:10秒)で2回、北海道工業技術研究所(μG時間:1.2秒)で17回実施した。 3.実験結果:あらかじめ地上実験で求めた「ガス噴射流量」と「液回転速度」との関係は、微小重力下においてもほぼ同様であることが明らかとなった。微小重力下において、ガス流量が比較的大きく、仕込み液体積が適当な場合、中空回転液体層の形成が認められた。 4.平成10年度:省エネルギーを考慮すると、如何に小さなガス流量によって中空回転液体層を形成させるかが課題をなる。そこで、中空回転液体層形成に及ぼす容器と液体との濡れ性の影響を検討する。
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