1997 Fiscal Year Annual Research Report
高温超音速気流中への水素ガス噴射における自発着火に関する研究
Project/Area Number |
08651087
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 博視 東京大学, 工学系研究科, 助手 (20211055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長島 利夫 東京大学, 工学系研究科, 教授 (70114593)
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Keywords | 超音速燃焼 / プラズマト-チ / 着火限界 / 衝撃波 |
Research Abstract |
高温高速風洞設備(全温1500K最大、マッハ数1.8)を利用し、水素ガスをダクト壁面円孔からの垂直音速噴射により、超音速連続燃焼実験を行った.ラジカル投入による着火限界低減への効果を解明するために、アルゴンベースのプラズマト-チの製作し、安全性の確認後、燃料噴射プレートに装着し試験ダクトを完成した。燃焼実験は主流全温を常温から1000K程度の範囲でおこない、プラズマト-チの2次作動ガスとして酸素の添加も行った。さらに、燃料とト-チの噴射位置関係をパラメータに採りながら、着火限界を中心に検討を行った。 その結果、本研究で用いたプラズマト-チでは燃料噴射をト-チ下流から行った場合、いかなるプラズマ条件においても着火火炎の形成は達成できず、燃料噴射をプラズマト-チの上流から行うことで超音速燃料を達成した。試験部内における自発着火には主流全温1300K程度が必要であるが、アルゴンプラズマ投入により800Kにおいても確認され、着火限界温度が大幅に低下することが明らかになった。 さらに、2次作動ガスとして酸素を加えることで反応が急激に進行することが確認され、特に、主流全温の低下につれて酸素ラジカルの燃焼促進が顕著になり、不安定ながら600Kの主流全温での着火も確認された。 また、形成される火炎が試験ダクト内の衝撃波により強く影響を受け、その反射位置で反応が促進することが再確認された。
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