1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08651099
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
北浦 堅一 大阪府立大学, 工学部, 講師 (00081399)
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Keywords | 高張力鋼 / 衝撃疲労強度 / 変形挙動 / 切欠き材 |
Research Abstract |
衝撃疲労中の変形挙動は試験片の直径変化をマイクロメーターで測定し、体積一定の条件を用いた(1)式より軸方向の残留ひずみεを算定し、その挙動を破断するまで追跡した。ここで、dは測定された試験片最小断面の直径、d_0はdの初期値。 ε=2・1n(d_0/d) 一方、応力は試験片取り付け部より100mm離れた位置に張り付けたひずみゲージによって検出を行った。 その結果、平滑材の残留ひずみの挙動は応力の大きさによらずクリープ初期領域、残留ひずみの増加量△ε_c(=dε/dN)がほぼ一定のクリープ安定領域、およびクリープ加速領域の3段階に分けることができる。第2段階における△ε_cと塑性ひずみ速度△ε_cの関係を(2)式で表すと応力σと△ε_cおよび△ε_cと破断繰り返し数N_fの関係は(3)、(4)式で表される。 △ε_c=△ε_c/T T:最大応力持続時間 (2) σ/σ_B=S(△ε_c/△ε_f)^β (3) (△ε_c/△ε_f)N_f^m=C (4) β、S、m、Cは実験より定まる定数。σ_Bは引張強さ、ε_fは破断ひずみである。また平滑材の衝撃疲労強度は(2)、(3)式より(5)式のように導くことができる。 σ(N_f・T)=D D:定数 (5) 切欠き材(応力集中係数1.7)の変形挙動は破断寿命500回付近を境に異なる。すなわち、N_f<500において平滑材同様に断面収縮型の疲労破壊をするがN_f>500以上の場合には断面が収縮した後にクラックが入り破壊を起こす。また、衝撃疲労強度はN_f<500とN_f>500では異なりN_f>500では疲労強度の低下量が大きくなる。
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