1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08660023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松井 弘之 千葉大学, 園芸学部, 教授 (90081546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 均 千葉大学, 園芸学部, 助手 (40160931)
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Keywords | キウイフルーツ / 樹上成熟 / エセフォン / 成熟関連形質 |
Research Abstract |
1.成熟促進剤であるエセフォンの200ppm50%エタノール溶液をヘイワード果実の慣行の収穫適期(11月上旬)6週前から1週前まで約1週間間隔で樹上果実に浸漬処理し、11月上旬に樹上で可食状態になる好適処理時期を調査した。その結果、成熟関連形質の内、糖度は6週前から3週前処理で処理後急速に増大したが、特に4週前および3週前処理で可食の値になった。果肉硬度および滴定酸含量は、6週前から3週前処理で処理後急速に減少し、特に4週前および3週前処理で糖度と同様に可食の値になった。なお、2週前および1週前処理では処理後の糖度、果肉硬度および滴定酸含量の変化はほとんどみられなかった。これらの結果から、11月上旬に樹上で可食果が得られる200ppmエセフォン50%エタノール溶液の好適処理時期は10月中旬であることが明らかとなった。 2.10月中旬にエセフォン(50%エタノール溶液)の処理濃度が樹上成熟に及ぼす影響を調査したところ、200ppmより低濃度の50および100ppm処理では糖度の増大や果肉硬度および滴定酸含量の減少が優れず、11月上旬に可食果は得られなかった。また、高濃度の500ppm処理では処理2週後でほぼ可食状態の樹上果実が得られたが、同時に落果が多発して3週後までにすべて落果した。これらの結果から、ヘイワードの樹上成熟果を得るためのエセフォン処理濃度は200ppm以上にする必要があること、しかし500ppm処理では収穫時期を早める必要があることが明らかとなった。
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