1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08660034
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
北島 宣 高知大学, 農学部, 助教授 (70135549)
|
Keywords | カンキツ / 染色体 / 核型分析 |
Research Abstract |
本研究は、カンキツの核型分析が可能な染色体観察技術を確立するとともに、カリオグラムを作成して核型分析を試みた。 1.胚培養由来の根端を用い、好適な酵素の種類と濃度および37℃における処理時間について検討した。処理区はセルラーゼオノズカRS(CE)2、3、4%×ペクトリアーゼY-23(PE)1、2、3%およびCE2、3、4%×マセロザイムR-200(MA)1、2、3%の組み合わせについて処理時間90、120、150分とする54処理区とした。4%CE+2%PE、3%CE+1、2、3%PE、2%CE+2、3%PEそれぞれ90分処理、2%CE+1%PE120分処理が優れ、MA処理はいずれも劣った。 2.圃場から採取した幼葉を用い、CE3、4%×PE1、2%、処理時間60、120、180分について検討した。3、4%CE+1%PEの60分、120分処理が優れ、3%CE+1%PEの120分処理が最も良かった。 3.75mM KCl+7.5mM Na_2EDTA の低張液処理時間20、60、120、180分について検討した。低張液処理時間は60分、120分処理が優れ、染色体長4μm以上の染色体が得られ、バンドが観察されるものもみられた。本手法によりカンキツの核型分析は可能と考えられた。 4.カラタチの核型分析を試みた。染色体数は 2n=18で、カリオグラムを作成したところ、染色体長が比較的長い4対、短い2対および中程度の3対の3グループに分けられた。染色体長の長いものから3番目と短いものから2番目は中部動原体型であり、他は次中部動原体型であった。比較的長い4対の染色体はそれぞれ特徴ある形態を示しており、カラタチでは6対の染色体が分類可能と思われた。
|