1997 Fiscal Year Annual Research Report
栽培時のメロン葉におけるACC酸化酵素遺伝子およびACC合成酵素遺伝子の発現
Project/Area Number |
08660041
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Research Institution | OSAKA PREFECTURE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
古川 一 大阪府立大学, 農学部, 講師 (40240957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今堀 義洋 大阪府立大学, 農学部, 助手 (40254437)
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Keywords | エチレン / メロン / ACC酸化酵素 / ACC合成酵素 / 遺伝子発現 / RT-PCR |
Research Abstract |
これまでの遺伝子発現の解析は、切り離した組織や環境を制御した狭い空間で栽培した植物を対象にしていたため、実際の栽培条件での遺伝子発現を知ることはできなかった。本研究では、メロンをガラス室内で実際に栽培し、これを材料として遺伝子の発現様式を明らかにした。まず、ACC酸化酵素遺伝子(ACOと略)およびACC合成酵素遺伝子(ACS)の発現解析を迅速におこなうため、RT-PCRによる発現解析法を確立させ、つぎに、この方法を用いて、発芽時の発現、傷、IAAおよびエチレンによる発現、高温による発現ならびに老化による発現様式を調査した。 1.RT-PCRにおける内部標準物質 ACSにはアクチン遺伝子、ACOにはGAPDH遺伝子が適していた。 2.発芽時の発現 発芽時には、根および胚軸で両遺伝子は強く発現していた。 3.傷、IAAおよびエチレンによる発現 ガラス室内で栽培しているメロン植物体においても、これらの要因で両遺伝子は強く発現した。 4.高温による発現 高温によっても両遺伝子は発現するが、その発現は迅速であるが一過的であり、処理時間が長くなると発現が弱くなった。また、常温に戻すとACSは迅速に、ACOはゆっくりと発現が弱くなった。 5.老化による発現 葉が老化するにつれて両遺伝子の発現は強くなった。 以上より、圃場でもこれまでの報告のように両遺伝子が発現していることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 古川一: "PCRによるメロンのACC合成酵素遺伝子の増幅" 園芸学会雑誌. 65別2. 288-289 (1996)
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[Publications] Hajime FURUKAWA: "RT-PCR expression analysis of ACC synthase gene and ACC oxidase gene in melon leaf" Plant Cell Physiol.38.suppl.117-117 (1997)