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1997 Fiscal Year Annual Research Report

好熱性絶対共生細菌に見られる微生物間共生現象の解明

Research Project

Project/Area Number 08660121
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

別府 輝彦  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (80011873)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 上田 賢志  日本大学, 生物資源科学部, 助手 (00277401)
KeywordsSymbiobacterium thermophilum / Bacillus属細菌 / 微生物間共生 / トリプトファナーゼ / カタボライト抑制 / ptsI / ルーメン細菌
Research Abstract

絶対共生細菌Symbiobactrium thermophilum(ST)と好熱性Bacillusとの共生現象を、次の2側面から解析した。
(I)Bacillusのptsl遺伝子に着目した検討
かつての我々の研究により、Bacillusによって生産されるSTの生育を支持する非常に弱い活性を持った蛋白質としてPtsI蛋白質が同定された。このことにもとづき、STの生育支持に対するBacillusのptslの関与を検討した。結論として、野生型ptsI遺伝子をもつBacillus subtilisでは培地にグルコースを添加した条件でST生育支持活性が抑制されるのに対し、ptsl欠損変異株ではそのグルコースによる抑制が解除されることが判明した。この結果は2つの予備実験による新しい知見をふまえている。すなわち、1つはこれまでSTの生育支持は特定のBacillus属細菌に限られるとされていたが、STの単離・保存法の改良によりB.subtilisにもST支持能が存在すること、2つめはこれらBacillus属細菌によるSTの生育支持は培地にグルコースなど特定の炭素源を添加することで抑制されることである。以上の結果から、STの生育支持因子はpts系による制御支配下にあり、グルコース抑制を受ける性質を有することが強く示唆されている。
(II)STの自然界における分布
昨年度の結果から、STは自然界に広く分布することが明らかであるが、同時に、それが牛糞を原料とした堆肥中に非常に高い頻度で検出されることに気づいた。そこで牛やヤギなどの反芻獣のルーメン内容物を対象として探索実験を行ったところ、調べた個体はほぼ全てにSTが存在していることが判明した。この結果から、STは反芻中などのルーメン中に共生する細菌で、環境中ではBacillus属の支持により生育している菌種であることが強く示唆された。

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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