1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08660227
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
川村 章人 三重大学, 生物資源学部, 教授 (10111163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 靖彦 国立極地研究所, 教授 (80017087)
吉岡 基 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (30262992)
白木原 國雄 三重大学, 生物資源学部, 教授 (90196618)
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Keywords | イルカ類 / 潜水行動 / 遊泳行動 / マイクロデータロガー / ネズミイルカ / 呼吸代謝 / 位置情報 / 北海道 |
Research Abstract |
平成8年5月14日から7月9日にわたって、北海道大学水産学部臼尻水産実験所においてネズミイルカの行動研究に関する基礎実験を行った。実験に用いた被検動物はオス3頭、メス1頭の計4頭である。 実験内容:各個体に潜水深度、水温、遊泳速度等を同時に記録するマイクロデータロガーを動物の背鰭に装着し円形水槽(6mx1.3m)内を遊泳させた。水槽内に外気を遮断するドームを設置して呼吸による動物の酸素消費量を定量した。また、試験的に3個体では胃内温度(体心部温度)を測定した。 結果:個体差はあったが、動物は昼夜の別なく潜水行動を行っていた。酸素消費量の実験では、給餌飼育期間、給餌終了後、12時間以上給餌しない非給餌期間の別に測定した。給仕期間中と給餌終了直後では酸素消費率は非給餌期間中よりも有意に高くなり、これは給餌によって低下した胃内(体)温度を回復することと消化によって代謝が高くなることと思われた。 呼吸の実験を終了後、前記記録計を装着した動物を自然海洋に放流した。この場合には動物の所在を知るため方向探知用送信機を付加した。3頭からは1〜2時間の潜水記録が得られた。1頭は自然海洋における長時間の潜水記録の取得を目指したが記録計を回収するには至らなかった。本年度は代謝関孫の基礎資料を得ることができたので、行動とネネルギー代謝関係の解析がある程度可能となった。次年度にはアルゴス送信機によって海洋中における動物の位置情報を把握し、これによって長時間にわたる遊泳・潜水記録の取得を目指している。
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Research Products
(1 results)