1997 Fiscal Year Annual Research Report
培養幼植物体の形状情報の画像計測および生育状態の同定と将来予測に関する研究
Project/Area Number |
08660315
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Research Institution | IWATE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
庄野 浩資 岩手大学, 農学部, 助手 (90235721)
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Keywords | 生長解析 / 画像計測 / テクスチャ解析 |
Research Abstract |
平成9年度は、前年度に製作した幼植物体の形状情報を対象とした画像計測のための各種実験装置の改良、および計測プログラムの開発・修正を中心に活動した。以下に概要を示す。 (1)画像撮影装置の改良 培養瓶を回転台に乗せ、回転させると同時にカメラで定角度ごとに撮影するターンテーブル撮影装置を作成した。本装置は、対象物のカメラに対する撮影角度を数段階に変更することが可能であるため、対象物を水平及び垂直方向の様々な角度から撮影した画像群が得られる。採用したカメラは、本来は微小光度の天体を撮影するための高感度冷却CCDカメラであり、その分光感度は1000nm付近の近赤外域まで延びている。そのため、対物レンズに取り付けた光学プリズムにより、葉面の分光反射特性を可視光域(主に葉群の形状記録に使用)から近赤外域(主に体内生理を反映する情報として使用)まで記録することが可能な設計とした。本年度は、主に撮影装置の防震処理など、計測精度の安定化のための細かな改良を行った。 (2)葉傾斜角の2・3次元分布の高速演算アルゴリズムの最適化 本アルゴリズムでは、撮影した各画像を小区画に分割し、各区画のパワースペクトル分布から得られるくさび状特徴量から、最終的に葉傾斜角の3次元分布を得る。以上の一連の計算処理は、高速フーリエ変換を含む複雑かつ高度な演算が中心であるため、膨大な処理時間が必要となるのみならず、従来は様々なプログラムを手作業で組み合わせて作業する必要があり極めて非効率的であった。このため、研究の効率性および手法の実用性をそれぞれ確保するためには、計算処理の高速化のみならず、分散するプログラムを自動化可能な程度に統一化し、作業の効率化を図る必要が生じる。そこで今年度は、演算アルゴリズムの高速化などの最適化作業に加え、各プログラムに散在するパラメータを統一し、分散するプログラムを可能な限り結合、さらには一部処理のバッチ化などの方策をとることによって、この問題の効果的解決を図った。
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