1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08660317
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 和弘 新潟大学, 農学部, 助教授 (70188994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 雍雄 新潟大学, 農学部, 教授 (80262426)
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Keywords | ハウス / 土壌水分 / pF / リアルタイム制御 / 日射量 / 温度 / 湿度 |
Research Abstract |
昨年度本課題で構築された土壌水分制御システムを実際のハウスに適用して,土壌水分の制御実験を行った。 1.実験条件および方法 (1)供試作物:篤農家の栽培するハウス抑制型キュウリ。 (2)実験区の設定:ハウス内4畝のうち2畝にpFセンサを埋設し,1畝を制御区,他の1畝を慣行区とした。制御区は,重回帰式によるpF値の変動予測結果から必要灌水量を求め,土壌水分を自動的に制御する区である。慣行区では,篤農家の「経験と勘」による灌水方法で土壌水分を管理する区である。 (3)測定項目:本システムを用いて,pF値,ハウス内の温・湿度,日射量,灌水量を測定した。 (4)収量調査:平成9年10月〜12月の間で収量調査を行い,各実験区における重量,品質,病気の有無を調査した。本実験でいう品質とは,キュウリの「曲がり」で,その程度によりA,B,Cの3段階に分類した。 2.実験結果および考察 (1)pF値変化量の予測式:本システムによる測定結果から,pF値変化量を求める重回帰式を決定した。なおこの時の説明変数は,制御時刻2時間前のハウス内温度,同1時間前の相対湿度,同3時間前の日射量,定植後の経過日数とした。 (2)収量の経日変化:制御区,慣行区ともほぼ同様の収量変化を示した。 (3)品質とpF値の関係:実験期間を前半,後半に分けて検討した。実験前半では,制御区のpF値を最適範囲内に収めることができなかったため,慣行区よりA品率が劣った。後半では制御区のpF値変動を適切な範囲内に収めることができ,A品率も慣行区とほぼ同じ結果となった。
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