1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08660317
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中野 和弘 新潟大学, 農学部, 助教授 (70188994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 雍雄 新潟大学, 農学部, 教授 (80262426)
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Keywords | ハウス / 土壌水分 / pF / リアルタイム制御 / 日射量 / 重回帰 / ファジィ / 温・湿度 |
Research Abstract |
施設園芸において土壌水分の管理は重要であるにもかかわらず、適切な制御が困難なことから農家の経験と勘に頼るところが大きいのが現状である。 本研究では、土壌水分(pF値)と気温、湿度、日射量などの気象条件との関係を重回帰式で表すことでpF値の変動を予測し適切な灌水量を求める方法(重回帰式制御区)と、上記気象条件からpF値の変動をファジィ推論する方法(ファジィ制御区)の2種類の制御方法を用いて自動灌水システムを構築し、これらを実際のハウス内に設置して農家の手灌水作業(慣行区)の再現性を検討した。 特に灌水作業の頻繁なキュウリのハウス栽培について実験的に検討した結果、全実験期間で灌水した総灌水量は、慣行区で1,330リットルであったのに対し、重回帰式制御区で641リットル、ファジィ制御区で917リットルであった。 またキュウリの品質と収量について比較した結果、全実験期間におけるA品質の割合は、慣行区で47%であったのに対し、重回帰式制御区で43%、ファジィ制御区で47%であった。同じくB品質では、それぞれ33%、36%、34%であった。また全実験期間における各区の1株当たりの収量は、慣行区で2,006gであったのに対し、重回帰式制御区で2,067g、ファジィ制御区で2,338gであった。さらに1株あたりの収入については、それぞれ847円、885円、1,026円であった。 以上、慣行区と同等の収量を挙げた重回帰式制御区は節水型の制御ができたこと、ファジィ制御区では品質と収量、収入で他の実験区と比較して良好な結果を得たことから、これら2制御方法は自動灌水制御のための有効手段となりうることを示した。
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