1998 Fiscal Year Final Research Report Summary
放牧育成中のエネルギーおよび体成分蓄積に関する研究
Project/Area Number |
08660322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Zootechnical science/Grassland science
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
秦 寛 北海道大学, 農学部, 助教授 (30250492)
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Project Period (FY) |
1996 – 1998
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Keywords | 放牧 / 育成牛 / エネルギー / 体成分 |
Research Abstract |
放牧育成牛の産肉特性を明らかにする目的で、(1)放牧飼養、(2)牛舎内で生草を刈り取り給与する青刈飼養(Zero grazing)、(3)牛舎内で貯蔵飼料・濃厚飼料を給与する舎飼飼養の3つの飼養方式により育成牛を同一の増体速度で成長させ、各飼養方式における育成牛のエネルギー・蛋白質および脂肪蓄積量を比較屠殺法により測定し、育成牛のエネルギーおよび体成分蓄積量に及ぼす放牧の影響について飼料的要因と運動の要因を考慮に入れて検討した。 主要な結果は以下の通りである。1)放牧飼養牛と青刈飼養牛は増体速度が同じ舎飼飼養牛とは体構成が異なり、内臓重量が重く、枝肉重量が小さかった。2)増体速度が同じ条件でも、放牧飼養牛と青刈飼養牛は舎飼飼養牛に比べ、明らかにエネルギーと脂肪の蓄積量が少なかった。3)育成牛の消化管内容物を除いた体重増加量(EBWG,kg/d)とエネルギー蓄積量(ER,MJ/d)の関係は以下のようになり、放牧飼養牛・青刈飼養牛はEBWGが同じ舎飼飼養牛に比ベエネルギー蓄積量が約1.3MJ/d少ないことが示された。(放牧・青刈飼養牛: ER=9.05EBWG-0.34、舎飼飼養牛: ER=9.05EBWG+0.97) 4)放牧飼養牛と青刈飼養牛は舎飼飼養牛に比べ、血漿中のインスリンとlGF-1濃度が低く、成長ホルモン濃度が高かった。 以上、放牧飼養は増体速度の要因とは別に、育成牛の体構成および体組成に直接的に影響を及ぼすことが明らかにされた。さらに青刈飼養においても同様の変化が認められたことから、放牧による体構成・組成の変化に飼料的要因が大きく関与していることが示唆された。すなわち、給与飼料のエネルギー源(繊維質vsでんぷん質)の違いが、内分泌系を介して摂取エネルギーの体内配分を変化させ、育成牛の体組成に影響を及ぼすものと考えられた。
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