1996 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋線維の張力ステップ変化に対する振動的長さ変化の高精度画像記録による記録
Project/Area Number |
08670062
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
杉 晴夫 帝京大学, 医学部, 教授 (20082076)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 伊吹 帝京大学, 医学部, 助手 (80236190)
小林 孝和 帝京大学, 医学部, 講師 (00112756)
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Keywords | 筋収縮 / 張力ステップ変化 / 筋線維長の振動 / 画像記録 |
Research Abstract |
平成8年度の研究結果は以下のように要約される。 1.実験試料としてカエル骨格筋単一筋線維およびグリセリン抽出ウサギ骨格筋線維を使用した。 2.筋線維上にカーボンマーカーを付着させ、高速ビデオ記録により、電気刺激(カエル単一筋線維の場合)および高Ca^<2+>液(ウサギ単一筋線維の場合)による等尺性収縮時に筋線維各部の長さが一様に保たれることを確認した。したがって、得られる実験結果を筋節レベル(つまり分子レベル)で解釈することが可能である。 3.現在サーボモーターにより筋線維の張力(荷重)を任意の時点でステップ状に変化させる電気回路を作製し、実験準備中である。 4.上記の研究とは独立に、等尺性収縮中の筋線維を伸張したさい、伸張中の伸張速度の減少に対し、伸張が続いているにも関わらず、張力は減少(応力緩和)を開始することが見出された。 5.このさいの張力反応を解析した結果、伸張速度減少後の張力変化は、先行する伸張のみを筋線維に与えたさい伸張完了時に起こる応力緩和のbaseline上に発生することがわかった。 6.なお、高エネルギー研究所において収縮時のカエル骨格筋を伸張し、伸張速度減少時のX線赤道反射強度変化を調べた結果、やはり5に記した現象を支持する結果が得られた。現在結果のより詳細な解析を行っている。
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[Publications] Ishii,N.,Tsuchiya,T.and Sugi,H.: "An in vitro motility assay system retaining the steady-state force-velocity characteristics of muscle fibers under positive and negative loads" Biochimica et Biophysica Acta. (in press). (1997)