1996 Fiscal Year Annual Research Report
環境変動の受容と脳・免疫系応答における脾臓交感神経の機能的意義
Project/Area Number |
08670079
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
清水 宣明 金沢大学, 工学部, 教授 (50019634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀 哲郎 九州大学, 医学部, 教授 (00022814)
林 良茂 金沢大学, 工学部, 教授 (60019750)
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Keywords | ノルアドレナリン / 脾臓交感神経 / 脳・免疫系応答 / 拘束ストレス / マイクロダイアリシス / 生体防御 / CRF / サイトカイン |
Research Abstract |
本研究目的は,各種ストレス状態によってひき起こされる,恒常性維持のための生体防御の中枢統御機構を明らかにすることにある.このため,(1)神経活性物質の動態を無麻酔無拘束で解析できる脾臓マイクロダイアリシス法を確立し,(2)これにより環境・情動ストレスおよびストレス関連物質による脾臓交感神経活動抑制機構を脾臓ノルアドレナリン(NA)の動態レベルで解析する. 拘束ストレス開始後,脾臓NAは潜時20分以内に,基礎遊離量の約8倍にまで増大しその後20分間持続した.しかし,その後拘束ストレスの持続にもかかわらず,NAの遊離が減弱していくいわゆる順応反応が観察されたが,拘束解放後も数時間にわたって拘束前置の約2倍と有意に高かった.この拘束ストレスによるNAの遊離は,あらかじめ脾臓交感神経を切除することにより著名に抑制されることから,脾臓交感神経から遊離されたNAを反映していると考えられる.また拘束ストレスにより脾臓ナチュラルキラー細胞の活性が有意に抑制されたが,この抑制も脾臓交感神経の切除により有意に減弱することが判明した. 一方,corticotropin-releasingfctor(CRF)の側脳室内投与(2μg)により,脾臓NA濃度は2峰性に増大し,それぞれ投予後20分および140分で最高値(投与前値の300%)を示した.さらに,IL-1βの腹腔内投与によっても脾臓NAは有意に増大し,投予後40分で最高値(投与前値の200%)となった後緩やかに回復したが,投予後80分においてもその増加は有意であった.このIL-1βの腹腔内投与による脾臓NAの増加は,CRF受容体の拮抗薬であるα-helical CRFを側脳室内に前投与することにより有意に減弱した.以上の結果は,サイトカインによる環境ストレス・脳-免疫系機能連関を示唆する.
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[Publications] Hossain,M.J.: "Determination of critical micelle concentration of aerosol OT/isooctane reverse micelles by fourier transformed Infrared Spectroscopy (FTIR)" J.Chem.Eng.Japan. 29・2. 381-384 (1996)
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[Publications] Shimizu,N.: "Immobilization increases noradrenaline release and reduces NK cytotoxicity in spleen of conscious rat" Am.J.Physiol.271. R537-R544 (1996)
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[Publications] Hossain,M.J.: "A kinetic model for enzymatic reactions in a reverse micellar system,involving water-insoluble substrate" J.Chem.Tech,Biotechnol.67. 190-194 (1996)
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[Publications] Suzuki,K.: "Repetitively firing neurons in the rat medial mucleus tractus solitalius are involved in cholecystokinin type-A receptor mediated functions" J.Auton.Nerv.Syst.(印刷中). (1997)
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[Publications] 清水宣明: "バイオアフィニティを利用した化学センサ" 金沢大学大学院自然科学研究科地球環境科学専攻紀要. 1. 58-64 (1996)