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1996 Fiscal Year Annual Research Report

免疫抑制薬の新しい作用点に関する分子遺伝学的研究

Research Project

Project/Area Number 08670110
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

春藤 久人  神戸大学, 医学部, 助教授 (70206259)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 久野 高義  神戸大学, 医学部, 教授 (50144564)
KeywordsFK506(タクロリムス) / its変異株 / 細胞内小胞輸送 / β-アダプチン / リピッドキナーゼ / カルシニューリン
Research Abstract

FK506などの強力な免疫抑制薬は、イムノフィリンと複合体を形成して、カルシニューリン活性を抑制することにより、免疫抑制作用を発揮する。しかしFK506の作用機序についてはこれ以外にまだ明らかとなっていない。研究代表者等は、FK506の作用点およびカルシニューリンと機能的に関連する遺伝子について分裂酵母モデル系を用いて解析した。その結果、6種類の免疫抑制薬かつ温度感受性変異株its1〜6を単離した。さらにこれら変異株の原因遺伝子を同定した。its1遺伝子産物はβ-アダプチンであり、クラスリン被覆小胞においてレセプターとクラスリンを繋ぐアダプターとして、エンドサイトーシスや細胞内小胞輸送機能に重要な役割を果たしていると考えられる。このことからFK506の副作用の一つである高脂血症の発現に深く関与していることが示唆された。its1遺伝子破壊によりcell wall integrityの異常が認められ、β-アダプチンが細胞壁合成にも関与することが示唆された。its3遺伝子は必須遺伝子であり、リピッドキナーゼであるホスファチジルイノシトール4ーリン酸5-キナーゼをコードしていた。its3遺伝子産物とβ-アダプチンとの機能的関連が遺伝学的に証明された。このことからits3遺伝子産物も細胞内小胞輸送に関与することが示唆された。本研究により、カルシニューリン、β-アダプチンおよびホスファチジルイノシトール4ーリン酸5-キナーゼは機能的に密接に関連していることが遺伝学的に証明され、これらの分子が共同して、細胞内小胞輸送系において重要な役割果たしているという新しい知見が得られた。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Hisato Shuntoh: "Identification and characterization of genes functionally related to calcineurin in fission yeast" Japan.J.Pharmacol.71(I). 80- (1996)

  • [Publications] Ken-ichi Oishi: "Cloning and characterization of hscl^+,a heat shock cognate gene of the fission yeast Schizosaccharomyces pombe" Gene. 181. 45-49 (1996)

  • [Publications] 春藤久人: "PP2Bの生理機能" 細胞工学. 16(2). 201-209 (1997)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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