1997 Fiscal Year Annual Research Report
β_3-アドレナリン性受容体作用薬の構造活性相関:コンピュータによる解析
Project/Area Number |
08670127
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Research Institution | Department of Pharmacology, Niigata College of Pharmacy |
Principal Investigator |
長友 孝文 新潟薬科大学, 薬化学, 教授 (60121240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高津 徳行 新潟薬科大学, 薬理学, 講師 (60201597)
片山 肇 新潟薬科大学, 薬理学, 教授 (70113024)
大貫 敏男 新潟薬科大学, 薬化学, 助手 (60288230)
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Keywords | 分子設計システム / β-遮断薬 / β_3-アドレナリン性受容体 |
Research Abstract |
この研究は、非選択的β-遮断薬であるボピンドロール、その代謝産物(18-502および20-785)およびプロプラノロールのヒトβ_3-受容体に対する相互作用部位をMolecular modeling(分子設計システム)を用いて三次元構造解析をおこなった。実験方法は、膜7回貫通型のヒトβ1-受容体とボピンドロールの相互作用部位解析は、Discover Insight II(Molecular Simulations Inc.,San Diego,CA)をp用いておこない、ヒトβ_3-受容体のアミノ酸配列はBacteriorhodopsinの構造と対応させた。また、第3番目から6番目のヘリックス領域での薬物と受容体の相互作用部位の検索は、まずリガンドの第2級アミノ基とAsp117の水素結合の距離を決めてから計算した。その結果、ボピンドロールの各グループ(基)が相互作用するβ_3-受容体のアミノ酸は、(1)プロトン化したアミノ基の場合はAsp117、(2)フェニル基とVal217,Pro216,(3)ベンゾイルカルボニル基とSer169、(4)インドール環とTrp113,Phe308,(4)インドールmetyl基とAla311,(5)t-ブチル基とVal116,Pro307,Cys304,などであることが判明した。また、化学構造の異なる2つの代謝産物も、異なった置換基の相互作用部位を明らかにした。これらの結果は、非選択的β遮断薬ボピンドロールのヒトβ_3受容体に対する相互作用部位は、β_1およびβ_2-受容体の場合とほぼ同じ結果を得ることが判明したが、β_3-受容体の場合はこれらの違うアミノ酸残基が相互作用に影響することも認められた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Nagatomo et al: "Studies on Relationships between Chemical Structure and β-blocking Potency of Bopindolol and its Two Metabolites." Life Science. (1998)
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[Publications] 長友孝文 他: "Molecular modelingによる非選択的β遮断薬ボピンドロールとβ_2-アドレナリン性受容体サブタイプとの相互作用部位の解析" 心臓. (1998)