1997 Fiscal Year Annual Research Report
神経膠腫におけるp16遺伝子異常と増殖能について-FISH Studyによる解析を中心に-
Project/Area Number |
08670219
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Research Institution | Tokai University, School of Medicine |
Principal Investigator |
渋谷 誠 東海大学, 医学部, 助手 (50201546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹腰 進 東海大学, 医学部, 助手 (70216878)
長村 義之 東海大学, 医学部, 教授 (10100992)
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Keywords | glioma / p16 / proliferation / FLSH |
Research Abstract |
今年度は,神経膠腫において,パラフィン切片を用いた免疫組織化学,およびパラフィンブロックより細胞解離させた裸核標本によるFISH studyについて以下の進展があったので報告する. パラフィン切片を用いたモノクローナル抗体MIB-1,cdc2,および抗DNA topoisomerase IIα抗体による免疫染色によって,腫瘍の増殖能は組織学的悪性度と強く相関することが確認された.一方,p16免疫染色において,その陽性細胞率は,腫瘍の組織型や上記の増殖細胞率との間に,相関関係は明らかでなかった.しかし,増殖能が高いものにおいて,核のp16陽性像は減少する傾向があり,それに伴って細胞質が染色されるものがあった.パラフィンブロックから採取した裸核細胞を用いたFISH studyに関して,第7,10および17番染色体特異的セントロメアプローブを用いてhybridizationを行い得た.hybridization前にglyerolクエン酸液によるunmaskingを行ったものの多くに,良好な結果を得ることができた.これによると,悪性度の増加に伴って第7番染色体数の増加(trisomy以上)と,第10番染色体数の減少(monosomy)が確認された.これに対し,第17番染色体数の増減は,症例により認められたが,悪性度との間に一定の相関は見られなかった. これらのことより,腫瘍の組織学的悪性度と,その増殖能及びFISHによる染色体異常に一定の相関のあることが認められた.しかし,p16陽性細胞率とそれらの関係は必ずしも一定の相関があるとは言えず,今後さらに検討する必要があると思われた.
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Research Products
(1 results)