1996 Fiscal Year Annual Research Report
プログラム細胞死による神経芽腫消退に関する基礎的・応用的研究(新治療戦略の開発)
Project/Area Number |
08670222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
小泉 宏隆 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (10215155)
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Keywords | 神経芽腫 / 自然消退 / アポトーシス / Fas / Fasリガンド / bcl-2 |
Research Abstract |
神経芽腫(neuroblastoma:NB)パラフィン包埋材料42例および新鮮凍結材料10例を用い、組織内におけるアポトーシス調節分子の発現性を免疫染色およびWestern blot法により解析している。現在検索中の分子は以下の通りである。(1)Fas(CD95)。凍結材料8例に免疫染色陽性像を認める。(2)Fasリガンド。少数例にWestern blot法にて約40kDaのバンドを認める。現在、パラフィン包埋材料の抗原賦活化条件設定を行っている。(3)CPP32。DNA断片化の作用分子であり、Western blot法および免疫染色にてNB症例ほぼ全例にその発現を認める。ただし、このプロテアーゼの活性化にはプロセッシングが必要であり、今後合成基質およびインヒビターを用いた活性測定も併用する予定である。(4)p21/WAF1。細胞周期G1期休止惹起分子であり、多くの細胞でG1休止期にアポトーシスが発生することよりNB中での発現性を検討中である。(5)bcl-2。アポトーシス抑制分子。その作用機序の1つにCPP32不活性化があり、NBにおける両分子の発現様式を連続切片を用いた免疫染色にて検討中である。
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