1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08670273
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
宮本 健司 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30091581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雪太 旭川医科大学, 医学部, 助手 (40271762)
橋本 喜夫 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (70172880)
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Keywords | ライム病 / シュルツェマダニ / Borrelia burgdorferi / 遊走性紅斑 / 人畜共通感染症 |
Research Abstract |
前年度に作成した有毒シェルツェマダニ・コロニー使用による兎への吸着感染実験を行った。各兎はダニ吸着2日前に除毛クリームで左右腹側(8×6cm)を除毛した後、一側にダニ5個体をプラスチック容器に入れ粘着バンドで固定し24時間皮膚に暴露した。このような試みを15頭の兎に実施した。また、野外で採取したヤマトマダニを前群と同様な方法で2頭の兎に行いシュルツェマダニ群と比較した。これら寄生ダニは24〜72時間放置後に手指またはピンセットで除去し、その後10日間観察した。 一方、BSK培地に増殖した菌体(B.garinii)を10^<2-5>/mlに調整して3頭の皮下に直接接種した群を作成し、この群はその後20日間観察を行った。 今回ダニ吸着または注射によるライム病病原体(Borrelia burgdorferi sensu lato)の感染実験で遊走性紅斑の出現は認められなかった。病原体感染部位の組織学的所見は真皮内にリンパ球や好酸球を主体とする非特異的な炎症性細胞の浸潤が見られ、特に指でダニを除去した例に口下片の残留が多く、その周囲には強い反応が現れた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 木ノ内基史外: "北街道の1地方病院において2年間に経験したマダニ刺咬症30例のまとめ" 皮膚科の臨床. 39. 581-585 (1997)
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[Publications] K.Miyamoto et al.: "Competence of a migratory bird, red bellied thrush(Turdus chrysolaus),as an avian reservior for Lyme disease spirochetes in Japan" Acta Tropica. 65. 43-51 (1997)
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[Publications] T.Masuzawa et al.: "Genetic diversity of Borrelia burgdorferi sensu lato isolated in Far Eastern Russia" Microbiology and Immunology. 41. 595-600 (1997)
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[Publications] K.Miyamoto et al.: "A case of infestation with a nymphal tick,lxodes persulcatus, in Hokkaido, Japan" Medical Entomology and Zoology. 48. 261-263 (1997)
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[Publications] 橋本喜夫外: "日本のライム病 -自験40例の検討-" 臨床皮膚科. 51. 1081-1086 (1997)
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[Publications] 宮本健司, 橋本喜夫: "ライム病感染の予防について" 感染症学雑誌. 72(印刷中). (1998)
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[Publications] 宮本健司: "人畜共通寄生虫病,外部寄生虫(節足動物)によって媒介される病原体" 板垣博監修, 臨床寄生虫病, 学窓社(東京), 336 (1997)