1996 Fiscal Year Annual Research Report
宿主のMHCタイプからみた糞線虫症の病態、免疫に関する研究
Project/Area Number |
08670284
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
佐藤 良也 琉球大学, 医学部, 教授 (60092699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 潤 琉球大学, 医学部, 助手 (70225514)
當眞 弘 琉球大学, 医学部, 助手 (80231447)
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Keywords | 寄生虫病 / 糞線虫症 / 沖縄 / MHC / HLA / 抗体産生 / 病態 |
Research Abstract |
これまでに90名にのぼる糞線虫感染者および非感染者140名の血液からDNAを抽出し、PCR-SSO法によりHLAのタイピングを行なった。このDNAを用い、今回はclassIIMHCのひとつであるDRB1について検討を行い、各アレルの出現頻度を比較した。その結果、糞線虫非感染者については1501、1503、0409、0802の各アレルが比較的高頻度に認められた。これに対し、糞線虫陽性者では1503が最も頻度が高く、次いで1501が高頻度に認められた。各アレルの出現頻度を糞線虫保有者と非保有者の間で比較した結果、1501、0490、0802、1406などが非感染者におい感染者よりも高率に認められ、逆に1503、0302、0404、1302、1406の各アレルが糞線虫感染者において非感染者よりも高率に認められた。しかし、その差は統計的に有意の差ではなく、今回の検討では特定のHLAタイプに糞線虫の感染が集積しているといった結果を得ることは出来なかった。また、今回検討したHLAタイプと糞便内幼虫数からみた感染状態との間、また血清抗体レベルとHLAタイプとの間にも有意の関連を認めることができなかった。現在さらにclassIBタイピングを行い、同様の比較検討を進めつつある。また、今後は同じDNAサンプルをもとにclassIIDP、DQのタイピングについて、同様に検討を進める予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 佐藤正夫: "沖縄における糞線虫感染者のHLA調査結果" 寄生虫学雑誌. 45(増). 80- (1996)
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[Publications] Kobayashi,J.: "Sex-related different efficacy of chemotherapy om human strongyloidiasis in Okinawa,Japan." Japanese Journal of Parasitology. 45(5). 350-354 (1996)
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[Publications] Satoh,M.: "The relationship between Strongyloides infection and human leukocyte antigen (HLA)." Parasitology International. 46(Suppl.). 64- (1997)
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[Publications] Toma,H.: "Mass control surveys on Strongyloides infection in an island of Okinawa,Japan." Parasitology International. 46(Suppl.). 108- (1997)