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1996 Fiscal Year Annual Research Report

水銀化合物の毒性発現における一酸化窒素合成酵素の役割

Research Project

Project/Area Number 08670385
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

熊谷 嘉人  筑波大学, 社会医学系, 講師 (00250100)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 武田 志乃  筑波大学, 社会医学系, 助手 (00272203)
下條 信弘  筑波大学, 社会医学系, 教授 (00080622)
Keywords水銀 / 一酸化窒素合成酵素 / 毒性 / 発現変動
Research Abstract

I.インビトロ実験
ラット小脳の20,000g上清画分を分子ふるいカラムに付し、低分子SH化合物を除いたものを酵素源として実験を行った。その結果、
1)一酸化窒素合成酵素(NOS)活性に対して何れの水銀合物も阻害効果を示したが、無機水銀が一番強かった(IC50値=11.2μM)。しかしながら、ジメチル水銀は100μM添加時でもNOS活性阻害は観察されなかった。
2)SH化合物を事前に酵素溶液に添加すると、無機水銀やメチル水銀によるn-NOS活性阻害は顕著に抑制された。SH基修飾剤であるN-エチルマレイミドを前処置しても用量依存的な活性阻害が観察された。一方、酵素溶液と水銀化合物とを反応した後にSH化合物を添加した場合は、無機水銀による阻害は39-50%回復するものの、メチル水銀による阻害に対しては殆ど保護効果を示さなかった。
II.インビボ実験
1)Wistar系雄性ラットに塩化メチル水銀(10mg/kg/day)を8日間連続投与した後、初回投与の1、2、5および8日後に得た脳をサンプルとした。大脳および小脳の総水銀濃度は時間依存的に増加し、投与後8日目ではそれぞれ18.5および20.3μg/gであった。
2)無処置ラット小脳中NOS活性は大脳中のそれの8.6倍高い値を示した。メチル水銀で処置すると、大脳のNOS活性は投与開始1日後から序々に増加して5日目では対照群の1.9倍、8日目でも1.65倍と有意な増加傾向を示した。小脳では投与後1日目においてわずかに減少(対照群の79%)したものの、8日目では有意な活性上昇(141%)が観察された。

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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