1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08670393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
津田 敏秀 岡山大学, 医学部, 講師 (20231433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 宏明 岡山大学, 医学部, 助手 (80273960)
三野 善央 岡山大学, 医学部, 助教授 (80181965)
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Keywords | 疫学 / じん肺 / 粉じん曝露 / 肺癌 / その他の癌 / 症例対照研究 / メタアナリシス / 郵送調査 |
Research Abstract |
じん肺と肺癌の因果関係あるいは粉じん作業と肺癌の因果関係を定量的に描出するために、昨年度行った郵送調査の回収率をさらに上げるべく、郵送調査を再度試みた。その結果回収率は90%を越えたので、分析に着手した。分析は簡易統計パッケージを使用し、症例対照研究の手法で年齢・喫煙歴を調整した層別分析を行った。また病理所見についても分析を行っている。データの質を改善するために、データのクリーニングならびに追加調査について検討した。曝露はじん肺だけでなく粉じん作業歴についても検討し、分析した。 本研究の準備段階として収拾した文献を総括し、メタアナリシスとして和文誌日本産業衛生学雑誌の短報に引き続いて、英文誌 Journal of Occupational Health にフルペ-パ-として発表した。また、京都で1997年10月に開催された第9回国際職業性呼吸器疾患学術会議において、本研究の成果を発表した。第9回国際職業性呼吸器疾患学術会議での会議内容については、「労働の科学」に学会報告として報告している。第9回国際職業性呼吸器疾患学術会議における発表内容は、来年度にも、Proceeding として Elsevier から出版される予定である。 第9回国際職業性呼吸器疾患学術会議等への出席により、本研究に関するネットワークが出来てきたので、資料収集にも一層の力を入れた。国際がん研究機関の情報や、カナダ・アルバ-タ大学から発行されている職業保健に関する国際委員会の職業関連呼吸器障害についてのニューズレターなどを入手した。これらの情報を元に、来年度はさらに研究の質を深めていきたいと考えている。
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[Publications] Toshihide Tsuda: "A Meta-Analysis on the Relationship between Pneumoconiosis and Lung Cancer" Journal of Occupational Health. 39(4). 285-294 (1997)
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[Publications] 津田敏秀: "シリカ曝露は人体に肺がんを引き起こすか?-第9回国際職業性呼吸器疾患学術会議報告-" 労働の科学. 53(3). 184-187 (1998)