1996 Fiscal Year Annual Research Report
超低周波磁場のヒト精子染色体に及ぼす影響に関する研究
Project/Area Number |
08670421
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
飯島 純夫 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (70114361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立野 裕幸 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (80163492)
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Keywords | 超低周波磁場 / 精子染色体 / nitrobenzene / bleomycin / urethane / MNNG |
Research Abstract |
(1)超低周波磁場の精子染色体に及ぼす影響:健常男性から得られた精液を二分し、一方を37°C,5%CO2の条件下で超低周波磁場曝露細胞培養装置中で50Hz,20mTの低周波磁場に2時間曝露させ、他方は非曝露対照群として前記装置と同室にある通常の炭酸ガス培養器中に同時間置いた。曝露終了後それぞれを精子凍結保存用TYB液で希釈後、液体窒素中に保存した。凍結精液を解凍後、運動能の高い精子を回収し、それらに受精能獲得処理を施し、凍結解凍ハムスター卵と体外受精させた。受精後20〜21時間目に染色体標本を作製し、おのおの100精子当たりの染色体異常頻度を算出した。曝露群および非曝露対照群における構造的染色体異常を持つ精子の出現率はそれぞれ17.1%(35/206精子)、20.8%(55/264精子)で、曝露群における異常率の増加は見られなかった。染色体異常のタイプと頻度で観察しても染色体型、染色分体型ともに切断型異常、交換型異常で差は認められなかった。 (2)化学物質の精子染色体に及ぼす影響:前記(1)で超低周波磁場の替わりに化学物質(nitrobenzene(NB),bleomycin(BM),urethane(UT),N-methyl-N-nitro-N-nitrosoguanidine(MNNG))を曝露し、同様の方法で精子染色体に及ぼす影響を検討した。NB,UTでは染色体異常誘発性は認められなかった。BMでは、染色体異常を有する精子の頻度は対照群と差は見られなかったが、精子当たりの染色体異常の数は有意に高くなっていた。BMによる染色体異常の種類は、切断、断片、交換型異常であり、染色体型、染色分体型の両者が見られた。 MNNGも精子染色体異常を誘発したが、異常の種類は主として染色体型の切断と断片であった。 次年度には超低周波磁場と化学物質の精子染色体に及ぼす複合影響について検討する予定である。
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Research Products
(1 results)