1996 Fiscal Year Annual Research Report
いじめと自殺企図の関連性に関する学校精神医学的研究
Project/Area Number |
08670425
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
村瀬 さな子 三重大学, 医学部, 助手 (20115728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 徹 三重大学, 医学部, 教授 (80045674)
村瀬 澄夫 三重大学, 医学部・附属病院, 助教授 (70200285)
北畠 正義 三重大学, 医学部, 講師 (00024688)
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Keywords | 学校精神保健 / いじめ / 自殺 / 精神ストレス / うつ病 / Beck自記式ストレス調査表 |
Research Abstract |
三重県下の全中学生・高校生に対する、精神ストレスの自記式アンケート調査による研究であるが、学校関係者によれば、現代のいじめ、自殺などの深刻な学校問題は、中学生に最も多くみられ、高校生になるとほとんど問題がなくなるという。そこで中学校の調査に重点を置き、県下の全公立中学校174校に直接個別に調査を依頼し、分校を含む65校(全中学校の約37%)の15660人(全中学生の約25%)から回答を得られた。高校は、校長会に依頼できたので、県下の全日制公立高校全61校の約3割に当たる17校に調査を依頼し、7校(県下全高校の約12%)、7344人(県下全高校生の約14%)から回答を得られた。さらに、教師からも回答が得られた(中学校;全教師の約25%に当たる1020人、高校:全教師の約5%に当たる168人)。(何れも'97年2月末現在)。当初計画に比べ、現実の学校問題に則して、中学校に重点を置いた調査となったが、全中学校の校長と、直接対話する形で学校側と接触できたため、学校問題の現実により深く触れることができた。その上、教師からのデータも得られ、予想以上に研究テーマの本質に迫れそうである。現在、入力が進みつつあるが、多数の学校の協力が得られたため、地域差(都市部、農村部、漁村部など)や学校の規模別の差(大規模校、中規模校、小規模校)などによる比較も期待できる。平成9年度は、データの解析を実施する予定である。
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[Publications] Murase S.et al.: "Seasonal mood variation among Japanese residents of Stockholm" ACTA PSYCHIATRICA SCANDINAVICA. 92. 51-55 (1995)
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[Publications] 村瀬 さな子,他: "日本・中国・韓国の三国における精神ストレスの異同と生活・文化との関連について" 健康文化. 2. 42-53 (1996)
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[Publications] 村瀬 さな子,他: "中国人留学生および就学生の精神保健-Beck Depression Inventoryによる比較調査-" 日本公衆衛生雑誌. 43・5. 398-402 (1996)