1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08670442
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
秋葉 澄伯 鹿児島大学, 医学部, 教授 (50145554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 榮一 鹿児島大学, 医学部, 教授 (60004579)
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Keywords | EBウイルス / 胃がん / ケースコントロール研究 / 喫煙 / 食習慣 |
Research Abstract |
平成8年度の予備調査としては、EBV陽性胃がん患者とEBV陰性胃がん患者の喫煙率について調べた。対象は鹿児島県内2カ所の医療機関における男性の胃がん患者で、EBV陽性胃がん患者16名とEBV陰性胃がん患者116名である。喫煙歴についての情報は、カルテに記載された入院時の問診記録に依った。その結果、EBV陽性胃がん患者の方がEBV陰性胃がん患者よりも2倍以上の高い喫煙率(現喫煙者数/全体数)であった。これは、噴門側胃がんにEBV陽性胃がんの割合が多いことを考えると興味深い結果である。しかし、わが国の男性の喫煙率が約6割であることから、今回調べたEBV陰性胃がん患者は喫煙率に関してかなり偏った集団であった可能性がある。また問診時の聞き方により、入院直前に禁煙した者が禁煙者の中に含まれている可能性も否定できない。 そこで本調査では、ケース(EBV陽性胃がん)とコントロール(EBV9陰性胃がん)をできる限り同じ医療機関から性と年齢をマッチングして選ぶことにしている。また、喫煙に関しては禁煙した時期を明確にするためにも、生活習慣については面接者が直接話を聞き、禁煙時の年齢とその理由について詳細に情報が得られるようにする。現在のところ、本調査で面接調査を終えた人数はケース、コントロール併せて30名である。いずれもISHによるEBVの検索を終えており、リンパ球もしくはDNAも保存してある。次年度以降、さらに症例数を増やした上で詳しい検討をする予定である。
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