1996 Fiscal Year Annual Research Report
ダウン症候群のQOL向上のための肥満・健康調査と生活指導プログラムの開発
Project/Area Number |
08670457
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
川名 はつ子 帝京大学, 医学部, 助手 (50091054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 晴良 帝京大学, 医学部, 助手 (90187930)
高野 貴子 帝京大学, 医学部, 助教授 (50236246)
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Keywords | ダウン症候群 / 肥満 / 食生活 / 運動習慣 / 体脂肪率 / QOL / 成人病 |
Research Abstract |
(1)全国調査の学童期ダウン症児(男171人、女154人)を肥満群と非肥満群に分け、食生活・運動習慣を比較した。小学校低学年までは「幼児期の大食」など過去の食習慣で差がみられ、高学年以降は加えて「歩く」など運動習慣にも差がみられた。運動減少の原因や、運動を継続するための手がかりが調査から得られた。 (2)都内・近県の学童期ダウン症児(男23人、女19人)の体脂肪率を性・身長別に一般学童と比較した。75パーセンタイル以上のものが男43%、女79%を占め、低身長のためだけでなく、脂肪蓄積による真の肥満と考えられる。 (3)福祉施設通所・入所の成人期ダウン症群(男9人、女4人;19〜45歳、平均30.4歳)の体脂肪率は、男25.2%、女37.3%で、同じ施設の非ダウン症群(男42人、女30人;19〜65歳、平均33.3歳)の男22.1%、女31.7%と差はなく、女性は両群とも肥満が多かった。身長は男女ともダウン症群が有意に低く、血圧はダウン症群男が有意に低かった。しかし施設入所ダウン症群では総コレステロール、中性脂肪、GOT、GPTが非ダウン症群より高く、高脂血症や痛風発作の合併もみられ、肥満改善の指導はやはり必要である。 (5)上記施設等におけるケース記録調査および生活指導員からの聞き取り調査によれば、肥満のコントロールは本人の自覚が困難なうえ、親の高齢化、死亡などのため家庭との連携が必ずしもスムースでなく、指導の目の届かないところで過食・運動不足が助長されているようである。 (6)以上の結果をQOL向上と成人病予防に活かすべく、ダウン症の食生活の本を本年中に刊行予定である。また成人期の食生活や運動の管理について一層の啓発と動機づけが必要と考え、体脂肪率、血圧の判定結果に運動のすすめ等のアドバイスを添えた個別シートを作成して各調査終了時に保護者に配布した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takano Takako: "Assignment of Alzheimer's presenilin-1 (PS-1) gene to 14q24.3 by fluorescence in situ hybridization" Neuroscience Letters. 214. 69-71 (1996)
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[Publications] Takano Takako: "Assignment of the dentatorubral and pallidoluysian atrophy (DRPLA) gene to 12p13.31 by fluorescence in situ hybridization" Genomics. 32. 171-172 (1996)
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[Publications] Takano Takako: "Assignment of Alzheimer's presenilin-2 (PS-2) gene to 1q42.1 by fluorescence in situ hybridization" Neuroscience Letters. 221. 205-207 (1997)
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[Publications] Takano Takako: "Interstitial deletion of chromomome iq [dei (1) (q24q25.3)] identified by fluorescence in situ hybridization and gene dosage analys of apolipoprotein A-II,coagulation factor V,and antithrombin III." American Journal of Medical Genetics. 68. 207-210 (1997)