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1997 Fiscal Year Annual Research Report

新しい精漿特異抗原の精製とその法医学的並びに臨床医学的応用

Research Project

Project/Area Number 08670492
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

津田 亮一  長崎大学, 医学部, 講師 (20098875)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中園 一郎  長崎大学, 医学部, 教授 (30108287)
久保 真一  徳島大学, 医学部, 教授 (10205122)
Keywords法医免疫化学 / 精漿 / 精漿蛋白質 / 精液斑検査 / 性犯罪
Research Abstract

前年度報告したヒト精漿から精製した分子量38kDaの蛋白質(以下,38kDa蛋白質)の性状を知る目的で,N末端領域のアミノ酸配列の分析を行ったところ,N末端アミノ酸はアスパラギン酸のみが検出され,以下スレオニン,イソロイシン,イソロイシン,プロリン,アラニン,バリン,プロリンという配列であることが判明し,更にアミノ酸配列既知の物質とのホモロジー検索を試みたところ,ヒトフィブロネクチン(以下,FNと略す)の内部配列のN末端から1230番目のアスパラギン酸から始まる8残基と完全に一致することが判明した.そこで,FNとの異同を38kDa蛋白質をウサギに免疫して得た抗血清と市販の抗FN抗体を用いて検討したところ,抗38kDa蛋白質血清はFNの標品と,抗FN抗体は38kDa蛋白質標品と,それぞれ反応し,38kDa蛋白質はFNのフラグメントであると考えられた.
以上の成績より,38kDa蛋白質はFNと共通の抗原性を有し,今回判明したN末端領域のアミノ酸配列と分子量から推定して,FNの細胞接着活性に不可欠なアミノ酸配列,アルギニン,グリシン,アスパラギン酸,すなわちRGDモチーフといわれる部位をも含めた1238番目から1509番目までの細胞接着ドメインのほぼ全域と一致すると考えられた.
次に,38kDa蛋白質の男性生殖器における局在と,精漿中の含有量を,免疫組織染色並びにELISA法にて行った.その結果,38kDa蛋白質は精襄並びに精巣上体局在すると考えられ,精漿中の平均含有量は996μg/mlであった.

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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