1996 Fiscal Year Annual Research Report
シェ-グレン症候群における悪性リンパ腫初期病変の研究
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08670541
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
菅井 進 金沢医科大学, 付置研究所, 教授 (20064537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹下 昌一 金沢医科大学, 医学部, 助手 (50247441)
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Keywords | シェ-グレン症候群 / 悪性リンパ腫 / IgVH遺伝子 / イディオタイプ / 唾液腺 / リウマトイド因子 |
Research Abstract |
1.シェ-グレン症候群(SS)の口唇小唾液腺についてbcl-2プロト癌遺伝子産物について染色することにより、病変の強度と蛋白発現が相関すること、及びBリンパ球の出現と相関することを見い出した。血清中のリウマトイド因子(RF)イディオタイプ(Id)について測定し、われわれの作成した抗Id抗体(SF18/2)の反応蛋白が高く、末梢リンパ球にも発現していることが判明した(日本臨床免疫学会誌19:468,1996)。 2.SS患者口唇小唾液腺パラフィン切片よりDNAを抽出し、IgVHCDR3部分を増幅し、電気泳動にて単クローン性増生を50例中7例に認めた(Intern J Hematol 64:47,1996.)。また、腫瘤を認め摘出し、且つ反応性耳下腺炎を示した6例の組織中4例にIgVHCOR3の単クローン性バンドを認めた(日本リウマチ学会1996.5.23)。これらバンドについて塩基配列を決定したところ、合計25クローンの中に症例を超えて共通した配列が2グループに認められた。今までの報告例と比べると悪性リンパ腫や骨髄腫とのホモロジーが高かった。また、別の1例はbcl-2遺伝子の転座部位とのホモロジーが高かった。D遺伝子は偏りは認められず、J_H遺伝子はJ_H4が高かった。 3.SS患者末梢血DNAにはRF遺伝子としてよく使用されるVkIIIの胚遺伝子Vg(VkIIIb)とVk325遺伝子(VkIIIa)がSS患者で87.5%に再構成して発現していたが、その中の40%はVg遺伝子であることが判明した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] R.C.K.Jordan,.S.Sugai,.et al: "High prevalence of B-cell monoclonality in labial gland biopsies of Japanese Sjogren's syndrome patients." Inter. Journal of Hematology.
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[Publications] 菅井進: "Sjogren症候群とリンパ増殖性病変" Molecular Medicine.
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[Publications] 陳听、菅井進、他: "Sjogren症候群患者におけるリウマトイド因子イディオタイプの研究" 日本臨床免疫学会会誌.
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[Publications] 西成田真、菅井進他: "多発性骨髄腫(IgA-k)の経過中IgAリウマトイド因子(RF)が出現した1例" 日本臨床免疫学会会誌.
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[Publications] 菅井進: "自己免疫疾患における悪性腫瘍の発症" 日本臨床免疫学会会誌.
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[Publications] 菅井進: "シェ-グレン症候群" リウマチ科.
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[Publications] 南部静洋、大谷信夫、菅井進: "間質性肺炎の病態と治療(シェ-グレン症候群における肺病変)" 診療新社,
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[Publications] 中井利昭他,菅井進: "症候・異常値診断マニュアル(リウマトイド因子(RF))" 中外医学社,