1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08670614
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
塩谷 昭子 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (80275354)
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Keywords | ガストリン遺伝子 / bFGF / PGE_2 / 転写制御 |
Research Abstract |
従来から用いてきたラット下垂体腺腫の細胞系(GH_4 cell)に,CaPO_4 coprecipitation法により,ネオマイシン耐性サイトメガロウイルスプロモーター(pCMVneo)とヒトガストリン遺伝子(5′側1300塩基対及びすべての3つのエクソンを含む3′側の2000塩基対)を同時にトランスフェクションすることによりガストリン遺伝子を発現させた細胞系を合成した。これらの細胞系を用い,EGF, bFGF, PGE2 etcで刺激濃度および時間を変えて,細胞を刺激した後、RNAを抽出し、ヒトガストリンのエクソンIIIを含むriboprobeとハイブリダイズしてNorthem blots法を行い、RNA量をデンシトメトリーにて解析した。10^<-4〜-5>Mの高濃度のPGE_2刺激によりガストリンの遺伝子発現が50%に抑制された。 ガストリンのプロモーターの上流領域を5′側、-1300塩基より-40塩基まで徐々に短縮したreporter constructsをサブクローニングした。1300GASLUCは、ヒトのガストリン遺伝子を制限酵素(EcoRI、PstI)により切断し、この断片をプロモーターを欠失したLuciferase vector (pGL2-basic、Promega社)を用い、Luciferase geneの上流に組み込むことによって合成した。600、240GASLUCはそれぞれNcol、PVUII制限酵素により1300GASLUCから合成した。それ以外の215-40GASLUCは、ガストリン遺伝子の5′側及び3′側にそれぞれprimerを作成し、polymerase chain reaction (PCR)法によって合成した。すべての5′側primerは最初の9塩基にXhol siteを3′側primerはHindIII siteを設定し、oligosynthesizerにより合成しこれらの制限酵素部位を利用し合成した。これらのreporter constructsガストリン遺伝子配列はdideoxy sequence analysis法により確認した。
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[Publications] J.L.Merchent, A Shiotani et al: "Epidermol Growth Factor Stimulation of the Human Gnstrin Promoter Riquires Sp1" The Journal of Biological Chemistry. 270. 6314-6319 (1995)
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[Publications] A Shiotani, J.L.Merchent: "cAMP regulates gastrin gene expression" The American Journal of Physiology. 269. G458-G464 (1995)
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[Publications] 塩谷昭子: "ヒトガストリン遺伝子におけるcAMPによる発現制限に関する研究" 和歌山医学. 46. 335-344 (1995)
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[Publications] 塩谷昭子: "ガストリン遺伝子の発現調節および転写制御" 医学のあゆみ. 176. 802-805 (1996)
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[Publications] 塩谷昭子: "ヒトgastrin遺伝子におけるEGFによる転写制御" 日本臨床. 54. 1087-1091 (1996)