1996 Fiscal Year Annual Research Report
気管支収縮物質および低酸素曝露に対する肺末梢組織の換気力学的反応
Project/Area Number |
08670663
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三嶋 理晃 京都大学, 胸部疾患研究所, 助教授 (60190625)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越久 仁敬 京都大学, 胸部疾患研究所, 助手 (20252512)
|
Keywords | 肺間質細胞 / 家兎 / 低酸素 / 肺レジスタンス / 肺エラスタンス |
Research Abstract |
福井らは肺間質細胞(CIC)が低酸素状態で収縮することを報告しているが、これが肺組織の換気力学にどのような影響を及ぼしているかを調べる目的で以下の実験を行った。すなわち、家兎(n=6)に対して、pentobarbitalで麻酔・気管切開後、ベンチレーターに接続し、胸骨正中切開により肺を露出し、次に両側頸部迷走神経切除を行った。25%酸素吸入下で5分間、10%の低酸素吸入下で8分間、再び25%酸素吸入下で5分間の系18分間を1シリーズとし、PEEPレベルを2、5,8cm水柱圧とした異なる肺容量で、このシリーズをランダムな順番で繰り返した。その間、気管内圧と気流速度を連続測定し、そのデータより、線形モデルを用いて1サイクル毎に、肺レジスタンス(RL)とエラスタンス(EL)を求めた。また同時に大腿動脈より、血圧の変動をモニターした。その結果、いずれのPEEPレベルにおいても、RL・EL・血圧はすべて、低酸素吸入により有意に値の増大を認めた。また、RLにおいては、低いPEEPレベルの方が、その増大の程度が大きいことがわかった。さらに、低酸素に切り替えた時点より、基礎値から、基礎値と最大値の差の20%増大する時間を反応時間と定義すると、いずれのPEEPレベルにおいても、RL・EL共に反応時間は、血圧の反応時間よりも有意に短かった。以上の結果より、低酸素により肺の換気力学は確かに変化すること、特にRLは、肺容量依存性であることが判明した。その反応時間が血圧の変化よりも早期に起こることにより、低酸素反応は、循環系の液性因子に依存するより、むしろ肺局所反応の可能性が高いと考えられた。また、ELの変化が局所性の神経反射や気道収縮に伴うtissue distortionの影響の結果である可能性が否定できないが、ELがRLに比べて安定な反応を示すことより、CICの低酸素収縮が肺間質の換気力学に変化を及ぼしていると考えられ、CICが低酸素に対する局所換気の調節に重要な役割を演じている可能性が示唆された。
|
-
[Publications] Michiaki Mishima et al.: "Assessment of local lung impedance by the alveolar Caspule Osillafor in alogo" Journal of Apphicl Physiology. 80(4). 1165-1172 (1996)
-
[Publications] Michiaki Mishima et al.: "Temporal respondes of tatal and local impedance afters oleic acid in dogs" Respiration Rhysiology. 102. 195-203 (1995)
-
[Publications] 三嶋理晃: "呼吸" レスピレーション・リサーチ・ファンデーション, 1511 (1996)