• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

1997 Fiscal Year Annual Research Report

肺の気腫化・線維化におけるコラーゲン分子特異的シャペロンHSP47の発現と制御

Research Project

Project/Area Number 08670682
Research InstitutionTOKYO WOMEN'S MEDICAL COLLEGE

Principal Investigator

石原 陽子  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50203021)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 郡 和宏  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60287315)
永井 厚志  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60101820)
KeywordsHSP47 / 分子シャペロン / ヒートショックプロテイン / 肺線維症 / TNF-α過剰発現トランスジェニックマウス / コラーゲン / TGF-β
Research Abstract

本年度は、TNF-α過剰発現トランスジェニック(Tg)マウス肺線維化過程へのHSP47遺伝子発現の関与について、肺間質コラーゲン分解能も加えて検討した。
その結果、Tgマウスで観察されたHSP47遺伝子発現の抑制は、生後4-5か月後から見られ、その傾向は生後1年以降でも保持されていた。HSP47蛋白質レベルの検討によっても、生後5以降で蛋白質の減少を認めた。経時的な呼吸パターンは、生後1か月ではTgマウスとnon-Tgマウス間で明確な差は認めず、生後2-4か月で最もその変動は著しく、5か月以降では安定した状態を示し、12か月と6か月ではほぼ同値を示した。肺コラーゲン量は、生後1か月以降から増大し6か月で最大値を示し、それ以降ではほぼ一定値を保持した。又、コラーゲンの増加と共にヱラスチンの増加も認められた。病理所見では、肺線維化は生後2か月から明らかな線維化像を示し、その程度は生後2-4か月で最も著しく、生後6か月以降では安定した像を示した。一方、肺collergen type I,type III,type IVのmRNAレベルでの発現量の変動をRT-PCRで検討したところ、type Iはnon-Tgマウスに比較して発現量の増加を認めたが、生後1か月から10か月までほぼ同程度の発現量でありHSP47遺伝子発現との相関は認めなかった。typeIIIでは、明確な発現量の増減は認めず、typeIV遺伝子とHSP47遺伝子発現量間に相関が認められた。線維化のプロモータとされるTGF-βのmRNA発現量には、有意な変動を認めなかった。コラーゲン分解能に関して、気管支肺胞洗液中total elestolytic activityとMMP-1mRNA遺伝子を検討したところ、気管支肺胞洗浄液中elastolytic activityはやや上昇が認められたが、MMP-1mRNA遺伝子発現量は生後1-4か月まで抑制傾向が認められた。
以上の成績から、TNF-α過剰発現線維化Tgマウスの線維化過程では、HSP47は線維化のtriggerではなくむしろlimitationに関与している可能性が示唆され、進行性肺線維症において、HSP47遺伝子を制御することによって間質へのコラーゲン沈着を抑制出来る可能性が示された。しかしながら、Tgマウスの肺線維化はTGF-β依存性myofibroblastの関与が低い線維症であり、TGF-β依存性myofibroblastにおいても同様な効果得られる否かについては、今後さらに詳細に検討する必要があることが示唆された。

  • Research Products

    (7 results)

All Other

All Publications (7 results)

  • [Publications] Y.ISHIHARA: "Transforming growth factor beta-independent fibrosing alreolitis in tumor reciasis factor-α transgenic mice" Am.J Respir Crit Care Med. (in press). (1998)

  • [Publications] Y.ISHIHARA: "A collagen specific molecular chaperons,HSP4-7,may regulate lung collagen deposition in tumor resioses factor -α transgenic mice" Am.J Respir Crit Care Med. (in press). (1998)

  • [Publications] Y.ISHIHARA: "Increase of elastolytic activity without any change of effective α-antitrypsin and change of oxide seduatases in rat bronchoalreolar lavage fluid as mechanismes of mineral dust-induced enphysema" Inhal.Toxical. 9. 753-773 (1997)

  • [Publications] Y.ISHIHARA: "Comparison of the effect of exposure to filter cigarette and nonfilter cigarette smoke in rat bronchoalreolar lavage and blioc" Inhal Toxical. 9. 273-286 (1997)

  • [Publications] 郡 和宏: "TNFα過剰発現トランスジェニックマウスの肺の線維化におけるコラーゲン増量時ストレスタンパクHSP47遺伝子発現の検討"

  • [Publications] 石原陽子: "TNFα過剰発現トランスジェニックマウスの肺線維化とコラーゲン給合ストレス蛋白HSP47の遺伝子発現" 東京女子医科大学総合研究所紀要. 17. 35-36 (1997)

  • [Publications] 石原陽子: "呼吸器疾患の分子生物学:分子シャペロン(ストレス蛋白質)と肺疾患" 医学書院 東京(印刷中), (1998)

URL: 

Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi